心循環シグナル研究部門
Division of Cardiocirculatory Signaling
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2.局所Ca2+シグナリングによる心血管恒常性制御機構の解析

細胞内のカルシウムイオン(Ca2+)は,情報伝達を仲介する重要なシグナル伝達分子として働いています.Ca2+は細胞外に多く(細胞内の1万倍以上),細胞外から細胞内にCa2+を流入させる穴(チャネル)が細胞の興奮や増殖・分泌といった生理機能の発現を制御しています.私たちは,ホルモン分泌を制御する新たなCa2+チャネル群を同定し,このCa2+チャネルを抑制する薬が動物レベルで血管内皮障害や心不全を抑制することを明らかにしました.しかし,これらCa2+チャネルが普段何をしているかについては未だによく分かっていません.私たちは現在,Ca2+チャネル遺伝子欠損マウスを用いてCa2+チャネルの生理的役割を明らかにしようとしています.今後は,内分泌による多臓器間ネットワークを介した心循環機能制御を統合的に理解し,製薬企業・大学病院との連携を強化することで,内分泌機能異常の正常化を主眼とした新しい心不全治療薬の研究開発を目指します.