人体の機能とその仕組みを解明する学問としての生理学を研究する生理学研究所から,社会へ向けた適切な情報を発信する。そのために必要なネットワーク維持管理も行う。
生理学研究・教育情報の発信を,WEB・出版物・シンポジウムを通して企画遂行する【広報展開推進室】とともに,研究所の各種評価作業ならびに資料展示室の整備を行う【点検評価連携室】。人体生理学についての教育・啓蒙を進め【医学生理学教育開発室】,コンピュータ資源に加え,メール,WEBなど情報ネットワークの各種サービスを管理・維持する【ネットワーク管理室】。
センター長(併任)人体の機能とその仕組みを解明する学問としての生理学を研究する生理学研究所から,社会へ向けた適切な生理学研究・教育情報の発信を企画・遂行することを主たる業務とする。人体生理学についての教育・啓蒙活動,WEB・出版物・シンポジウムなどを行う。一般広報誌「せいりけんニュース」を発行している(隔月)。また,岡崎げんき館で市民講座を定期的に開催している。
生理学研究所では,1993年度より毎年点検評価を行ってきた。また2004年の法人化後は,それに加えて年度計画の作成・業務実績報告書の作成などの評価作業を行ってきた。これらの作業は研究所の運営にとって必須の作業であるが,労力を要する作業である。これまでの経験から,基礎的なデータの集積が,作業自体およびその効率化に不可欠であることが明らかになってきたため,2007年4月に点検評価資料室を設置し,2004年開始の第1期中期目標期間の評価に関わる実務作業を行った。
評価に関する主な業務は,(1)年度計画の作成,年度業務実績報告書の作成,中期計画期間の実績報告書の作成などの中期計画にかかわる評価,(2)研究所の点検評価作業,(3)これらに関係するデータの整理・集積,である。
また当室では,山岸俊一名誉教授のご助力とご支援を得て,新たに開設した資料室にて研究所の活動を示す資料の整理と保存を開始している。
生命科学の初学者が自学自習しやすい教材「一歩一歩学ぶ生命科学(http://life-science-edu.net)」の開発を推進している。まず,最重要な情報,その説明モデルが何であるのかを科学的に抽出した。また,情報を一歩一歩提示し,ステップごとに,静止画も重要情報を図示するように斬新な構成とした。さらに,2者択一の問題を提示し,学んだ情報をただちに使ってみることができる機会を提供した。動画と音声による説明,自動採点,フィードバック付き模擬試験などのIT機能も提供している。自学自習により,知識量が増えるだけではなく,発展的レベルの学習意欲も増大することが判明している。
図1 正常,動脈硬化症における動脈弾性の血圧におよぼす影響を示すイラスト。弾性の有無,内径の変化,力の方向,末梢における血流が明確に示されている。
図2 A医療系高等教育機関において,入学前に「一歩一歩学ぶ生命科学」を自学自習した前後の成績分布。
今や研究を進める上で,コンピュータや情報ネットワークは無くてはならないものになっている。当室は,データ解析,モデリング,シミュレーション,可視化,数式処理,統計解析,DNA配列情報解析,電子回路設計などを行うソフトウェア供用環境である生体情報解析システムを備え,多くの所内研究者に利用されている。同時に高速で安定した情報ネットワークやそれを利用したメールやWebなどの様々な情報サービス,および端末・周辺装置群を管理・運用している。また,これらの設備を有効に利用するための技術開発を進めている(図1,2)。
図1 生体情報解析システム
図2 ネットワークサーバ群