生理学研究所要覧 要覧目次へ戻る生理研ホームページへ

はじめに

 平成12年度の生理学研究所年報をお届けします。

 平成12年4月に、岡崎国立共同研究機構の3研究所に共通の研究施設として、「統合バイオサイエンスセンター」が発足しました。本機構では、生理学研究所と共に、分子科学研究所、基礎生物学研究所がそれぞれの領野について独自の研究活動を展開してきました。一方、生命科学の観点から3研究所が重なり合う部分も既に多く、新しい研究領野の展開と推進に協力することも議論されてきました。幸い、文部省(現文部科学省)がその趣意を理解され、本センターが機構共通施設として設立されました。3研究領野として、戦略的方法論、時系列生命現象、生命環境を立て、各研究所が責任を持ってそれぞれの領野の教官人事を行いました。また、分子科学研究所から計算科学センター、生理学研究所と基礎生物学研究所から動物実験センターとアイソトープ実験センターを機構の共通施設として管理運営することになりました。これらの機構共通施設のための建築工事は、我々の研究所のキャンパスから数百メートル離れた「E 地区」(元の愛知教育大学運動グランド)で進行中です。
 生理学研究所からは、3名の教授、3名の助教授、2名の助手が配置転換または新規選考され、統合バイオサイエンスセンター、動物実験センター等に移籍または着任されました。これらの教官はすべて、引き続きまたは新規に生理学研究所兼務となっていただき、今後も生理学研究所の構成員として、お互いに密接に協力することになっています。
 以上、生理学研究所に関連した、本機構内の最近の変化の説明をいたしました。一方、11年度の年報でも触れましたように、国立大学の法人化問題と併行して、我々の大学共同利用機関の法人化に関しても、この一年間種々論議され、ようやくその中間報告にたどり着こうとしています。ここで記載できるほどは未だ煮詰まっていませんが、大学共同利用機関は国立大学と基本的には同質の法人として、それぞれの学術分野の研究と教育に一層邁進できる制度改革がなされるよう、強く希望し、期待している所です。
 本年報は、生理学研究所の全構成員の平成12年度における努力の結果ですが、なお一層の努力と改善が必須であることも自覚しております。大方の御批判、御指導、御鞭撻をお願い申し上げます。

 平成13年12月

生理学研究所長   佐々木 和 夫


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