生理学研究所年報 年報目次へ戻る生理研ホームページへ

はじめに

 平成13年度の生理学研究所年報をお届けします。

 平成14年6月、岡崎国立共同研究機構は、遠山文部科学大臣、柴田岡崎市長はじめ、多くの来賓を迎え、山手地区に新設されました新研究棟の開所式を行いました。本機構の懸案でありました山手地区(元愛知教育大学の運動グランド)に、平成12年4月に発足した「統合バイオサイエンスセンター」の研究室の第一期工事が終了したものです。引続き、第二期、第三期の工事が進行中であり、さらに統合バイオサイエンスセンターの研究室と、それらを支援する分子科学、基礎生物学、生理学の各研究所の研究室および研究施設が、山手地区に展開する予定です。
 生理学研究所では、1991年に発足しました「統合生理研究施設」を改組し、2003年度から「発達生理学研究系」へ発展させるべく、概算要求をしていましたが、それが認められる内示がありました。3専任部門「認知行動発達機構」「生体恒常機能発達機構」「生殖・内分泌発達機構」と1客員部門「環境適応機能発達」から構成される予定です。これまで生理学研究所で発展させ蓄積された知見と研究成果を土台に、人を含めた高等動物の胎児から生後の発達過程について、非侵襲的計測法を含めた実験的研究により探究する予定です。社会的に強い関心事である「教育問題」の解明にも役立つ基礎的研究を目指しています。
 一方、国立大学の法人化(国立大学法人)と共に、我々の研究所を含む15の大学共同利用機関(研究所)の法人化(大学共同利用機関法人)が、平成16年度に行われることに決まっており、その準備が進められています。15の機関が4機構(4法人)になることになり、生理学研究所は岡崎の他の2研究所および天文台、核融合科学研究所と一緒に、計5研究所で「自然科学研究機構」を構成することになります。この際、「岡崎」の名称は機構名から消えることになります。しかし、現在の岡崎国立研究機構の3研究所は、統合バイオサイエンスセンターなどの共通研究施設と共に、岡崎の地でこれまでの研究と大学院教育などを、継続し、一層の発展を期して行くことには変わりありません。
 本年報は、生理学研究所の全構成員の平成13年度中の努力の成果を示すものです。
今後一層の努力と精進を重ね、更に質量ともに優れた結果を得るよう期待します。

平成14年12月

生理学研究所長   佐々木 和夫


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