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計算科学研究センター

【概要】
 (要覧から転載)蛋白質の構造安定性の熱力学的基礎は各種溶媒に対するアミノ酸移相自由エネルギーである。それらを基にして安定性を予測できる理論及び計算手法を開発する。これを敷衍することにより膜チャンネル蛋白質の機能メカニズムや受容体生理機能の調節を理解する。現在,チャネルにおける水,イオン透過をチャネル分子構造をもとに熱力学的理論及び分子動力学シミュレーションで研究している。また蛋白質の構造形成原理や各種溶媒環境における誘電応答などの物性を明らかにしている。

イオンチャネル様タンパク質におけるイオン透過過程の理論的研究

高橋卓也,永山國昭

 生体機能において,イオンとタンパク質の相互作用は非常に重要であり,特にイオン透過性タンパク質は脳内情報伝達や金属蓄積において本質的に重要な機能を果たす。
 このイオン透過過程を理論的に解明するため,イオンチャネル様タンパク質(フェリチンおよびKIR6.2)のイオン透過に伴うエネルギー計算を行い,急速なイオン透過を可能にする物理的なメカニズムやチャネル周辺のアミノ酸残基置換の効果などを解明した。


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