博士後期課程・5年一貫制博士課程とは?

 生理学研究所では、人体の生命活動の総合的な解明を究極の目標として、興奮・分泌・輸送の分子機構、神経系の発生および可塑性、視覚聴覚等の情報処理、随意運動の中枢機構、高次脳機能のメカニズムなどをテーマに、分子から細胞、システム、個体に至る広範なレベルを有機的に統合した研究を行っています。このような研究は、人体の正常な機能の理解ばかりでなく、様々な疾患の病態の理解や治療法の開発の基礎にもなります。
 現在、生理学研究所の20研究部門と統合バイオサイエンスセンターの3領域が、緊密な連携のもとに研究に取り組んでおり、このように生理学の全領域を網羅している研究所は他にはありません。実際、目覚ましい成果を挙げ、どれも重要なものばかりです。研究費の取得率も高く、COE (Center of Excellence)にも選ばれた生理学研究所は、医学生物学研究に必要な機器・設備は日本で最も完備されています。
 また、大学共同研究機関として、他大学との共同研究も盛んに行われており、頻繁にセミナー、研究会なども開催されています。海外との交流も多く、共同研究等で常に多くの外国人が滞在し、国際シンポジウムも開かれています。一方、同じキャンパス内には、基礎生物学研究所や分子科学研究所もあり、特に統合バイオサイエンスセンターにおいては、これらの研究所との連携の元、研究が進められています。

 生理学研究所のような日本を代表する研究機関が、文系、理系をあわせて全国に存在しています。例えば、ハワイに完成した地上一の大型望遠鏡「すばる」をもつ国立天文台や「しらせ」による南極観測を行っている国立極地研究所などがあります。このような16の大学共同利用機関が参加して、総合研究大学院大学(総研大、http://www.soken.ac.jp/)を作っています。このうち生理学研究所では、生命科学研究科生理科学専攻を担当しており、次の2つのコースがあります。

 いずれも博士(理学)または博士(学術)の学位取得が可能で、医学部出身者は博士(医学)の学位を取得することができます。
 現在59名の大学院生(博士後期45名、5年一貫制14名)が在籍し、研究に励んでいます。このように恵まれた教育・研究環境のもと、未来の生命科学研究に夢と希望をかける意欲のある大学院生を募集します。興味のある方は、各部門の連絡先にご連絡下さい。
 また大学院説明会、体験入学を行いますので、お気軽にご参加下さい。