CREST Project
 

平成16年10月より科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業(CREST)の「脳の機能発達と学習メカニズムの解明」に「神経回路網における損傷後の機能代償機構」という課題で採択されました。
主に霊長類(マカクザル)をモデルとして用い、中枢神経系の損傷後に残された神経回路を用いてどのようなメカニズム・規則性をもって機能代償が行なわれるか、という問題を行動解析、電気生理学的解析、PETを用いた非侵襲的脳機能イメージング、遺伝子発現解析、神経解剖学的実験手法を有機的に組み合わせて明らかにしていくことを目指します。具体的には1.皮質脊髄路から運動ニューロンへの接続が切断された後の手指の巧緻運動の機能代償機構、2.大脳皮質一次運動野の損傷後の眼球サッケード運動の機能代償及び残存する注意・視覚的意識などの認知機能の解明という2本柱のテーマに挑戦します。
研究チームは我々生理学研究所のグループの他、尾上浩隆博士(東京都神経科学総合研究所)、小島俊男チームリーダー(理化学研究所ゲノム科学総合研究センター)、大石高生助教授(京都大学霊長類研究所)、肥後範行研究員(産業技術総合研究所)の計5つのチームが、平成21年度までの5年間、協力して研究を推進します。




 伊佐 正 教授 
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