大学院生募集中!!
鍋倉研では現在、マウス脳深部の神経細胞やグリア細胞のin vivo イメージングができる、神経伝達物質自体が発達により変化する、など多くの大変興味深いプロジェクトを世界に先駆けて進めています。若い皆さんの参加を期待しています。



■募集要項: 大学院の説明会については、生理研のホームページのトップページをご覧ください。


研究室についてのお問い合わせはこちら:鍋倉研トップページ左下のお問い合わせからお願いします


総研大に関する情報はこちら: 総合研究大学院大学ホームページ
大学院生生活支援について(RA経費など)
総研大生への支援 (生理研・総研大から)
 1.RA経費 総研大生(全員):年間約100万円(平成26年度)
 2.入学金相当額を奨学金として支給。
 3.研究支援:学生海外派遣事業(対象:総研大生)1−3月程度、海外の研究室での研究のための旅費・滞在費を支援)(平成18年度実績)


受託大学院生への支援
 (生理研から)RA経費として:年間約30万円(平成18年度実績)
 (部門から)生理研RA経費に加えて、総研大生のRA経費支給額となるように部門から補填)(平成18年度実績: 計約75万円)

部門からの研究派遣支援
 海外(国外)の学会での成果発表を積極的に行ってもらいます(旅費・滞在費支援)

■その他、レベルに合わせた英会話支援(無料)など多種多様のサポートを行っています。


 日本学術振興会 特別研究員 過去の合格者
 西巻 拓也 (DC1)
 中畑 義久 (DC1)
 宮本 愛喜子 (DC2)
 中畑 義久 (PD)
  
卒業生の進路 
大日本住友製薬 (株)
 RIKEN brain science institute ポスドク
 新日本科学(株)
 生理学研究所      ポスドク
 日本学術振興会       ポスドク
 
 
大学院生の生活
大学院生Bより、メッセージ

 私が総研大生理科学専攻(生理研)を志望した動機は、損傷後神経の回復メカニズムを本気で知りたいと考えたからです。当初、私は心理職を希望して日本で心理学を学んでいましたが、様々な実践活動を通じて脳に興味を持っていました。そんな時、交換留学先の米国の大学で神経科学の一端を学び、中枢神経の機能回復に強く興味を持ちました。その後、思い切って理系へ転向し、2年間カナダの大学にて行動学的手法で損傷後神経の機能回復の研究に携わりました。進学先を検討するにあたり国内外の研究室を検討しましたが、より神経回路レベルの研究を行いたいと考え、整った研究環境で神経回路編成をテーマとしている現在の研究室を選びました。
 現在は電気生理学的手法を用いた研究を行っています。顕微鏡を覗き、神経活動の基盤となる細胞の電気的反応を観察することで、その背景となる分子やイオンの働きを検討しています。私の場合、現在の研究への入り口が人の疾患や障害、そして個体としての行動であったため、いずれはこうした細胞・回路レベルから行動レベルに至るまでに広がっている未開の土地に橋を架ける一助になる研究をしたいと考えています。
 生理研は日本における神経科学研究の一拠点であるため、様々な規模のシンポジウム、研究会が頻繁に行われます。そこでは研究の発表や聴講はもちろんですが、直に様々な話を聴く良い機会でもあります。普段論文を通じて知っている海外の研究者と話をすることも、至って自然なことです。最新の研究内容はもちろん、交流を通してその方の人柄やバックグラウンド、研究哲学やその国の文化に至るまで知ることができ、こうした機会が沢山あることは、生理研の特筆すべき点の一つです。日々の研究に没頭していると、とかく近視眼的になりがちですが、そうした交流が私にとって大きな刺激となり、普段の研究へのヒントになったり、研究をすること自体へのモチベーションとなっています。
 また、一般の大学と異なる特徴の一つに、人材の流動性が挙げられます。国内外を問わず、様々なポジションにおいて人の流動性があるため、実験の手技だけでなく、研究者として今後やっていく上で、長期的、短期的にどのようなことが必要で、どのように研究活動を行えばよいのかという、キャリアパスを知ることもできます。 この他、学生にはなかなか見えにくい点ですが、研究室数に対する論文の数(つまりは研究が進展する速さ)、研究費の取得率をみれば、生理研で行われている研究が全体の中でどういう位置づけであるかわかります。もちろん重要な研究が必ずしも数字に反映されるとは限りませんが、少なくとも世界中の研究室と共に未知を探索するための環境が整っていることがわかります。贅沢な環境でそれを活かせるかどうかは、自分のやる気と根気、ひらめきと楽しむ心にかかっていると思います。 いずれにせよ、この贅沢な研究環境で教授陣はやる気のある人を待っています。躊躇せず、一度興味のある研究室を訪ねてみてはいかがでしょうか。やる気があり、難しいことにも挑戦しようとする馬力のある人にとっては、非常に恵まれた数少ない研究環境だと思います。
(2010年3月)(平成22年度大学院生募集案内より抜粋) 

  
大学院生Aの生活紹介!
大学院生の日常

 鍋倉研には研究室内の決まりごとがあまりありません。何時から何時まではラボにいなくてはいけないという事も基本的にはありませんが、皆さん9時から10時くらいに研究室にきて実験を始めます。鍋倉研には電気生理学、分子生物学、2光子顕微鏡を用いたイメージングの研究グループがあり、ディスカッションを含めてお互いに協力し合いながら研究を進めています。私自身も入学して一年目は電気生理学の基本を学び、現在は2光子顕微鏡を用いた実験をしています。鍋倉先生の方針として、精力的に実験をしてデータを取る事は勿論ですが、特にその後のディスカッションをこまめにする姿勢が求められます。入学した最初の一年は毎朝前日に行った実験のデータを先生に見せ、そこから何が論じられるのか指導していただきました。当然毎回実験が成功するわけはなく、うまくいかなかった時にどうすれば解決できるか、むしろその議論が重要なのだと教えられました。今では研究室全体のプログレスレポートの他に週に一度、研究グループごとのミーティングが行われてそれぞれの研究の方向性が議論されています。

実験以外のことを言うと食事は同じ敷地内にあるサングリアで食べています。昼食時には3つの研究所や管理センターの人たちで賑わっていて、中に入ると大学の食堂とは明らかに年齢層が違うことが一目で分かります。近くに大学などがないためか、研究所周辺には夜遅くまで開いているあまり飲食店がありません。そういった意味では不自由に感じるかもしれませんが、慣れてしまえば研究に没頭できる環境だと思います。

(2007年4月)