最終更新日:2017/07/21 カウンタ



第32回日本大脳基底核研究会

 平成29年7月1日から2日にかけて愛知県西尾市の三河湾リゾートリンクスにおいて開催された第32回日本大脳基底核研究会に参加頂き、ありがとうございました。

 今年は、James Parkinsonが後にJean-Martin Charcotによってパーキンソン病と名付けられる“Shaking Palsy”を記載したモノグラフを出版してから、200年にあたります。そこで本会も、「パーキンソン病の200年:これからの大脳基底核研究を考える」をテーマにプログラムを構成しました。
 教育講演では銅谷賢治教授(沖縄科学技術大学院大学)に、大脳基底核の機能と病態について計算論的アプローチの成果と意義について話して頂きました。シンポジウム1では、「大脳基底核:これからの基礎研究」というテーマで、光遺伝学、サル電気生理学、ヒト機能MRIなど様々な手法を用いた大脳基底核研究の最前線について、その成果とこれからの展望について、まとまって聞くことができました。特別講演1では、世界的に著名なJose A. Obeso 教授(HM CINAC, Madrid, Spain)に、臨床家からみた大脳基底核の機能に関する示唆に富む話をして頂きました。ナイトセッションでは、10題の一般演題と3題のビデオ発表があり、夜遅くまで熱心な討論が続きました。
 翌朝は、前日に引き続き3題の一般講演から始まりました。シンポジウム2では、「大脳基底核疾患:これからの治療戦略」というテーマで、薬物療法、外科的治療、遺伝子治療、iPS細胞治療の各方面から、最新の治療法と今後の展望について討論することができました。最後の特別講演2では、日本大脳基底核研究会の創立メンバーの一人である水野美邦教授(順天堂大学 東京クリニック)に、パーキンソン病の基礎から、Parkinの発見、治療法までと幅広く講演を頂きました。 全体としては、パーキンソン病から200年という節目の年にふさわしく、大脳基底核の機能と、大脳基底核疾患の病態•治療法に関して、現状をまとめ、未来を展望できる研究会になったと自負しています。

 最後になりましたが、講演・シンポジウムを引き受けて下さった演者の先生方、座長の先生方、研究会の準備・運営をして頂いた事務局の皆さんに深く感謝したいと思います。
 なお来年は、熊田聡子先生(東京都立神経病院)がオーガナイザーをされます。来年、また東京でお会いしましょう。


2017年7月

第32回日本大脳基底核研究会オーガナイザー
自然科学研究機構 生理学研究所 生体システム研究部門
南部 篤



撮影場所:西尾市吉良町