せいりけんニュースとは

生理学は生きものの理(ことわり)を究(きわ)める学問であり、「物理学」と対をなす、非常に基本的な学問です。
「生理学」はそこから多くの生命科学が分かれて発展した現在では、主としてヒトのからだとこころの理(働きとそのメカニズム)の解明を目指していますので、「人体基礎生理学」とも呼ばれています。
その意味で「生理学」は、病気の発症メカニズムを究める学問である「医学」に対して、その基礎となる科学的情報を与える学問であると言えます。
また、人びとが健康で心豊かな生活を送るための科学的指針を与える学問であると言えるでしょう。

ヒトにおいて他の生物と最もきわだって異なっている特長は、大変よく発達した「脳」を持っていることです。
ですから「せいりけん」での研究は現在、多くは脳に関するものとなっていますが、私達は脳の働きを、あくまでヒトのからだ全体の中でとらえ、他の臓器やこころとの関係においてとらえようとしています。

「せいりけん」で行われるさまざまな研究によって生み出される成果を、国民の皆様と共有するために、「せいりけんニュース」が新装発刊されました。

これらを通じて「せいりけん」の活動と成果を、国民の皆様や未来の科学者・科学愛好者である子供さん達にもぜひ観ていただきたいと希望しています。

2008年1月10日
せいりけんニュース創刊号「新装発刊のあいさつ(生理学研究所 所長 岡田 泰伸)より抜粋

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