日 時 | 2009年01月27日(火) 16:00 より 17:00 まで |
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講演者 | 小島 哲 先生 |
講演者所属 | Keck Center for Integrative Neuroscience University of California, San Francisco |
お問い合わせ先 | 小松 英彦( 感覚認知情報部門 内線:7861) |
要旨 |
キンカチョウなどの鳴鳥(Songbird)は、言語を学習する人間と同様、自身の音声を手本となるさえずりにマッチさせることによりさえずりを学習・維持する。この聴覚フィードバックに依存したさえずりの可塑性には、さえずりの運動神経経路に投射する大脳基底核-視床-大脳皮質経路(basal ganglia- thalamo-cortical circuit)が不可欠であるが、この大脳基底核経路の出力がどのようにさえずりの運動神経活動に影響を与え、さえずりの可塑性を引き起こしているのかは明らかになっていない。今回のセミナーでは、この大脳基底核経路の情報伝達機構およびさえずり時の神経活動パターンに関する私の最近の研究成果を紹介し、大脳基底核経路における特定のスパイクのパターン活動がさえずりの可塑性に不可欠であることを示す。またそれらの結果が、人間の大脳基底核経路における情報処理機構、および人間の言語学習機構の研究に応用できる可能性についても論じる。 【参考文献】
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