昼食セミナー
日 時 | 2014年06月24日 12:10~13:00 |
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場 所 | 生理研明大寺地区1階セミナー室 |
演 者 | 小池 耕彦 特任助教 |
演 題 | Hyperscanning fMRIを用いたコミュニケーションの神経基盤の解明 |
要 旨 | ヒトのコミュニケーションは一般的に、二者以上が互いに相手に影響を与えあ う行為を、連鎖的に繰り返すことで成り立っている。また、コミュニケーショ ンは二人の間で、その二者の間に特異的な何らかの情報、または雰囲気などの 心理的な状態を共有するためのものである。これらを考えれば、コミュニケー ションの神経基盤を検討するときには、コミュニケーション中の個人の脳活動 だけではなく、その最中に二者の脳活動が互いに影響しあう仕組みを検討する ことが重要であろう。この目的のために近年の研究では、コミュニケーション 中の二者の脳活動を同時に記録/解析する、Hyperscanning neuroimagingと呼ば れる手法が用いられ始めている。 我々は生理学研究所の二台のMRI装置を利用したHyperscanning fMRIで、視線を 介した非言語コミュニケーション(アイコンタクト)中に、二者の脳活動がどの ように互いに影響しあっているかを検討してきた。さらに最近では、高速撮像 法と光マイクを組み合わせた実験系を構築し、ビデオチャット中の二者の脳活 動を同時に記録することも可能になり、言語コミュニケーションの神経基盤を 検討することも可能になりつつある。 本セミナーでは、社会性の神経基盤をHyperscanning fMRIを用いて検討してい る幾つかの研究について、その内容および 今後の展望について紹介する。 |
連絡先 | 村田和義(形態情報解析室 #7872 or #5273) |