昼食セミナー

日 時 2015年01月26日 12:10~13:00
場 所 山手地区3号館2階共通セミナー室
演 者 吉村 武 助教(分子神経生理研究部門)
演 題 動的区画である軸索起始部および海外留学で学べたことと学べなかった こと
要 旨

軸索起始部(Axon Initial Segment: AIS)は軸索の根元(起始部)の区画 であり、軸索と細胞体/樹状突起の間の架け橋である。そこには特有の分子群 が集積している。軸索起始部は主に2つの機能を持ち、活動電位の発生と神 経極性の維持を担う。脳は経験や加齢、病気などにより絶えず変化している。 シナプス可塑性は多くの研究者から注目され研究されてきた。最近の研究に より、軸索起始部も可塑的であり神経活動や病気などに応答して変化するこ とが分かりつつある。
本セミナーでは軸索起始部がどのように形成されるか、その分子メカニズム を紹介する。特に、私がアメリカ留学中に行った細胞骨格系タンパク質である アンキリンやスペクトリンを制御する分子メカニズムについて紹介する。また、 2年間の留学中の体験談も紹介する。私の個人的な体験談であるため全員には 当てはまらないが、留学を考えている学生やポスドクには何かの参考にして欲 しい。

連絡先 村田和義(形態情報解析室 #7872 or #5273)