部門公開セミナー
日 時 | 2015年03月19日 15:00~ |
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場 所 | 生理研明大寺地区1階大会議室(Myodaiji, 1F conference room) |
演 者 | 村松 里衣子 准教授(Dr. RIEKO MURAMATSU)(大阪大学大学院医学系研究科分子神経科学/JSTさきがけ研究員 ) |
演 題 | 中枢神経系の傷害と修復を制御する分子機構 |
要 旨 | 演者の村松里衣子先生はグリア細胞の研究でこれまで数多くのすばらしいご研究を発表されております。 本セミナーは日本語で行われます。 炎症により脳と脊髄からなる中枢神経系が傷つくと様々な後遺症が現れる。この症状はわずかではあるが自然に回復する。それは、傷害による細胞死を免れた神経細胞が、傷ついた神経回路を修復させるためと知られている。しかし、大人の中枢神経系には神経回路の修復を阻害するものが豊富に備わると指摘されていたため、なぜ傷ついた神経回路が自然に修復するのか、不明だった。我々は、炎症とともに発達する血管新生が、神経回路の修復を促すことを発見した。分子機構は、血管内皮細胞が恒常的に産生するプロスタサイクリンという生理活性物質が、神経細胞の軸索やオリゴデンドロサイト前駆細胞に発現する受容体に直接作用することであった。これまでの検討から、プロスタサイクリン以外の血管由来物質も、神経回路の修復を後押しする働きをもつことがわかってきた。本セミナーでは、新生血管による神経回路修復のメカニズムと、最近の知見について紹介したい。 |
連絡先 | 鍋倉 淳一 (Junichi Nabekura) (生体恒常機能発達機構,tel:7851) |