GO/NOGO反応選択課題実行中に認められたposterior parietal cortexの活動

柴田 忠彦, Andreas A. Ioannides

理化学研究所 脳科学総合研究センター 認知脳科学研究グループ 脳機能> ダイナミクス研究チーム

 近年posterior parietal cortex (PPC)が高次運動関連中枢のひとつであり、特に空間情報処理との関連が動物実験等から示唆されているが、ヒトでの報告は少ない。空間選択とPPCの関連を調べるために、視覚刺激を用いGO条件時の反応指を左右から選択するGO/NOGO反応選択課題実行中の脳磁図を記録し(6被験者)、Minimum Norm Least squares法(CURRY4)を用いて解析を行った。その結果、central sulcus周辺の信号源に加えて、両側のsuperior parietal lobule (SPL)付近に信号源が推定され、その強度は同側指の運動反応時よりも対側指の運動反応時に大きな活動を示し、両側指の運動時には両側SPLが大きな活動を示した。これより、ヒトにおいてPPCが視空間選択課題における空間選択に関与していることが示唆された。

発表形式: OHP
希望発表時間: 30分