正中神経刺激による短潜時皮質体性感覚誘発脳磁界成分と体性感覚誘発脳電位成分の対応

1,2)宝珠山 稔,2)柿木 隆介

1)名古屋大学医学部保健学科 2)生理学研究所統合生理研究施設

 正中神経刺激による短潜時体性感覚誘発脳磁界(SEF)と体性感覚脳電位(SEP)の対応する成分を明らかにした.【方法】正中神経刺激により対側半球よりSEF(37チャンネル)とSEP(Fz-Ai,C3-Ai,P3-Ai,P3-Fz)を同時記録した。1回毎の刺激により同定される1Mの頂点,2Mの頂点をそれぞれ時間0として脳波と共に加算平均し、得られた波形のSEP各成分の広がり(TD)を比較した。【結果】1Mでの加算ではSEPのN20-P20(P3-Ai,P3-Fz)のTDが小さくなり,2Mでの加算ではN30(Fz-Ai,P3-Fz)のTDが小さくなった.【考察及び結論】SEFの1Mと2MはSEPのN20-P20およびN30にそれぞれ対応する成分と考えられた.SEPのP25-N33に対応するSEF成分は認められず、P25-N30は1野起源のradial dipoleが発生源と考えられた。

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