Movement-related desynchronizationの脳磁界計測

 

大阪大学脳神経外科1、CTF Systems Inc.2

谷口理章1、平田雅之1、加藤天美1、Robinson SE2、Cheyne D2、二宮宏智1、

丸野元彦1、吉峰俊樹1


随意運動にともなう脳活動は電気生理学的には電位の変化、および特定周波数におけるパワーの変化の両側面から観察することができる。前者は随意運動に伴う神経活動の亢進を直接とらえるのに対し、後者は活動に伴うidling stateからの脱同期によるパワーの減少 (event-related desynchronization=ERD) をとらえると考えられる。

 従来の脳磁界計測においては主に随意運動にともなう神経活動の亢進をダイポール (Equivalent current dipole=ECD) 推定によりとらえてきた。これに対しsynthetic aperture magnetometry (SAM) では、計測された脳磁界をもとに任意のターゲットにおける電流密度を算出することができるため、ERDの3次元的解析が可能となった。今回、正常被験者で示指伸展運動にともなうERDを解析し、ECD推定により同定された活動部位と比較検討した。