高次脳機能
1-P16単語生成課題における
MEG応答の全頭計測砂盃尚子、竹内文也、栗城真也
これまでに3文字単語弁別課題遂行時の脳磁界応答を後頭および側頭上で計測し、潜時290-530msの側頭部において音韻あるいは意味的処理に関わると推察される活動が観察された。そこで、単語の、特に音韻的な処理に関わる脳部位を調べることを目的とし、単語生成(再構成)課題遂行時の脳磁界応答を全頭型磁束計を用いて計測した。3文字名詞の綴り順を入れ替えて無意味な文字列を作り、各被験者が判読できる最短時間(150-200ms)で呈示した。右利きの健常な被験者7名は、声を出さずに3つの文字順を入れ替えていき、単語が生成できた時点でボタンを押す。平均反応時間は1.5-2.0secであった。文字列呈示後150-450msで全被験者に共通した2-4つの成分を持つMEG応答が左右側頭上で観察された。また、450ms以降では、数人の被験者で200ms以上持続する活動が左および右側頭部で見られた。