味覚・嗅覚
P19食物関連視覚刺激のヒト中枢情報処理機構の解析
山本千珠子1, 永井 元2, 中川誠司3, 山口雅彦3, 外池光雄3, 山本 隆1
日常の食生活において、味覚や嗅覚が大きな役割を果たしているのは当然のことではあるが、視覚情報の果たす役割も大きいといえる。例えば、食事をする際、視覚情報をもとに食物の味、匂い、風味、または好き嫌いなどを脳内にイメージしている可能性がある。我々は、食物および非食物の静止画像を用いた視覚刺激に対して誘発される脳磁界応答を計測し、脳内活動を検討した。先行実験の各種味溶液による味覚誘発実験において、脳内の味覚応答は、味質によらず弁蓋部から島皮質領域に集中しているという事が認められた。そこで、食物関連視覚情報でも味覚応答で誘発される部位に脳内活動が見られるのではないかということを確認した。