味覚・嗅覚 P21

シグナル・スペース・プロジェクション(SSP)法を用いた嗅覚脳磁図解析

外池光雄, 山口雅彦, 浜田隆史
 電子技術総合研究所大阪ライフエレクトロニクス研究センター

脳磁図計測で常に問題となるのは、「雑音を如何に除いて信号成分のみを取り出すか」ということである。実際の脳磁図実験では、しばしば環境磁気雑音が混入してきたり、信号ではなくて何らかの原因で被験者により発生する磁界成分などが存在することが多い。このような場合、これらの磁界ノイズを効率良く取り除くことが求められる。この手法の一つとして、既に提案されているものにシグナル・スペース・プロジェクション(SSP)法がある。我々はNeuromag-122のシステムを用いているが、このシステムにはSSPのソフトが備えられている。そこで今回、我々は嗅覚MEG計測においてノイズが多く含まれている脳磁図データの中から嗅覚に関連する信号のみを抽出し、S/N比を向上させるためのデータ解析としてSSP法を適用する試みを行っているので報告する。