臨床応用
3-P30右後頭葉
AVM症例における視覚誘発P100信号源の検討畑中啓作1, 中里信和2, 永松謙一2, 菅野彰剛3, 岩崎真樹2, 吉本高志2
右一次視覚野の鳥距溝に
AVM病変を認める一症例について、パターンリバーサル刺激視覚誘発反応を306チャンネルヘルメット型脳磁計(Vectorview)により測定し、P100信号源について検討をおこなった。右視野刺激による左後頭葉(健側)反応は正常で、信号源は鳥距溝の底に推定された。左視野刺激による右後頭葉(患側)反応では、P100潜時が健側にくらべ7?10ms遅れたが、信号源は、AVMに外接する鳥距溝底に推定された。以上の検査結果は、P100信号源の起源が一次視覚野の中でも、特に鳥距溝底の限定された範囲(二次有線野)にあるとする、われわれの提唱するモデルとよく一致した。