第9回生理学研究所・異分野融合脳科学トレーニング&レクチャー
「ヒト、サル、ラットの脳解剖学から神経回路を観察・解析・操作する技術へ」
日程:2022年2月15日(火)~18日(金)16日(水)
開催場所:自然科学研究機構生理学研究所 オンライン開催
参加申込期間:2021年12月7日(火)~2022年1月7日(金)正午 終了しました。
募集人数:10名程度
高等動物の神経回路は、電子回路とは異なり、非常に複雑な構造を有しています。このような「生体としての複雑な神経回路」を解析していくためには、解剖学に基本を置きつつ、様々な方法論を統合的に駆使したアプローチが不可欠です。その際、各方法論の可能性と限界を正しく理解しておくことが重要です。しかし、若手研究者や、これから脳科学に参入しようとする異なる専門分野の研究者にとって、多様な方法論を効率的に学べる機会が少ないのが実情です。また、モデル動物としての齧歯類や霊長類動物から、我々ヒトまでの脳を種横断的に理解するための学習機会も十分とはいえません。
このような状況を踏まえて、生理学研究所では若手研究者(大学院生や企業研究者を含む)を対象に、ラット、サル、ヒトの神経解剖学の講義及び実習を中心とした異分野融合脳科学トレーニング&レクチャーを実施してきました。本年度も、齧歯類と霊長類の神経解剖実習、大域的な神経回路を理解するための機能的MRI撮像法、局所の微細構造を可視化するための光顕・電顕観察法、覚醒下の実験動物からの神経活動記録法、そしてウイルスベクターの脳科学への応用技術等について、最先端の研究を展開している研究者が、座学講義と体験的実習をおこないます。
本企画では、若手研究者の人材育成を目的として、将来的に異分野から脳科学への参入を希望する研究者を対象としたトレーニング手法の開発にも力を注いでいます。そのため、各種アンケート等にもご協力いただけることを参加の条件とさせていただきます。
プログラム概要
4日間のオンサイト開催を基本としますが、Covid-19の感染状況により2日間のオンライン開催となる場合があります。開催形式の判断は開催日の約1カ月前を目途におこない、ホームページ上でお知らせするとともに、採択者の方へメールでご連絡します。
2月15日(火)
・神経解剖学(総論とマクロ実習)
・MRI原理・撮像方法(講義)
2月16日(水)
・コンピュータを駆使した脳科学(講義と実習)
・神経解剖学(マクロ及びミクロ実習)
・MRI生体脳構造学(講義)
2月17日(木)
・光技術を駆使したバイオイメージング(講義とデモ)
・形態学と生理学の融合による神経回路理解(講義とデモ)
・電顕三次元再構築に基づく超微形態解析(講義とデモ)
・齧歯類脳からの神経活動記録(講義と実習)
2月18日(金)
・霊長類脳からの神経活動記録(講義とデモ)
・ウイルスベクターの脳科学への応用(講義)
講師(50音順)
磯田昌岐・大野伸彦・北城圭一・窪田芳之・小林憲太
高田昌彦・竹村浩昌・根本知己・福永雅喜・吉村由美子
応募にあったての注意事項
・開催期間全日程参加が原則となります。4日間をワンパッケージとして考えスケジュールを組み立てていますので、開催期間全日程参加をしていだだける方のみご応募ください。
・講義内容の録音、録画、写真撮影は禁止します。
・動物実験講習受講が必須です。過去に動物実験講習を受けられている方は登録フォームの該当箇所へ受講機関名と年月日を記入して下さい。受講されていない方は、コース開始前までに講習を受講して下さい。受講方法は採択者へ個別に連絡します。
・選考結果は、1月14日頃に参加申込者全員にe-mailにて連絡する予定です。
・参加申込締切 1月7日(金)正午
採択された方
・コンピュータ演習があります。
事前にソフトウェア(後ほどお知らせします)をインストールしたノートパソコン(WindowsあるいはMac)をご持参ください。
選考基準
・これまでに解剖学講義・実習を受けられなかった方
・脳神経科学の研究分野に異分野から参入することを考えている方
・脳神経科学の研究経歴が短い方
・新しい研究対象に挑戦しようとされている方
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