去る9月2日(土)に、仙台市の東北大学医学部・艮陵会館記念ホールで、「統合脳」地域巡回シンポジウム(東北・北海道地区)を開催しました。地域巡回シンポジウムは、「統合脳」の趣旨である多面的アプローチによる脳機能研究とその面白さを、若い研究者に広めることを目的として、総括班の中の研究者育成支援委員会が立案したものです。今回のシンポジウムは、東北大学の虫明、弘前大学の蔵田と北大の福島が企画実行したもので、運動系?認知系に焦点を絞り、「運動制御研究の多面的アプローチ」(Multidisciplinary
approaches to the understanding of neural control of movement)というタイトルで行われました。国外からの招待講演者は、Robert
Baker (NYU School of Medicine)、 R.C. Miall (University of Birmingham)と
Ranulfo Romo (National Autonomous University of Mexico) の3名の教授で、いずれもそれぞれの研究領域で第一級の研究者です。Romo教授には、札幌での夏のワークショップに引き続き、講演をお願いしました。国内講演者は、五味裕章
(NTT, ERATO, JST)、田中真樹 (北大) 、筒井健一郎 (東北大) の中堅から若手の3名です。いずれも、運動系から認知系を中心とした先端的かつ幅広い話題を提供するもので、内容の濃い良い発表でした。シンポジウムの参加者は、約50名で、大学院生を含む若手が過半数を占めました。丹治順総括班代表にも参加していただき、活発な討論が行われ、討論時間にゆとりを持たせることが必要であることを実感しました。
シンポジウムの後も艮陵会館記念ホールで夕食をとりながら、参加者と講演者が残って、夜8時過ぎまで、和気藹々とした雰囲気の中で忌憚のない討論が行われました。この地域巡回シンポジウムが、多数の皆様のご協力を得て、無事に終わることが出来ましたことを、この場を借りて、お礼申し上げます。
(北大:福島菊郎、東北大学:虫明元、弘前大学:蔵田潔)
Baker教授
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Miall教授
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Romo教授
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