(所属領域)    第一領域・公募班員       

(氏名)      柳川右千夫         

(所属・職名)  群馬大学・大学院医学系研究科・

脳神経発達統御学講座・遺伝発達行動学分野・教授          

              

(電話) 027-220-8040

FAX  027-220-8046

(E-mail)  yanagawa@med.gunma-u.ac.jp

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(メッセージ)

 大学卒業後、精神神経科の研修医として診療に従事し、てんかん痙攣発作や不安症にベンゾジアゼピン系の薬物が効果的であることを学びました。これらの薬物がGABA受容体に結合することから、情動などの脳機能におけるGABAの役割を知りたいと思っていました。約10年前からGABA神経伝達に関わるGABA合成酵素(グルタミン酸脱炭酸酵素;GAD65とGAD67の2型存在)とGABAトランスポーター (VGAT)について、研究しています。ノックアウトマウスを作成・解析した結果、GAD65ノックアウトマウスでは自発性痙攣発作、不安レベルの増大、味覚異常が観察され、GAD67ノックアウトマウスでは口蓋裂が観察されました。一方、GADとVGATはGABAニューロン特異的に発現します。そこで、これらの遺伝子を利用してGABAニューロンの発生や機能を解析するための遺伝子改変動物(GAD67-GFPノックインマウス、VGAT-Venusラット等)の作成を行っています。

 「統合脳」では、遺伝子改変動物作成・解析についての様々なニーズを学びとりたいと思っています。

余談ですが、現在の趣味は、家庭で飼育しているネコ、メダカ、カブト虫の生態観察です。

(最近の論文)

1. Munsch, T., Yanagawa, Y., Obata, K., Pape, H.C. (2005) Dopaminergic control of local interneuron activity in the thalamus.  Eur. J. Neurosci. 21, 290-294

2. Nishimaru, H., Yanagawa, Y. et al. (2005) Mammalian motor neurons co-release glutamate and acetylcholine at central synapses. Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 102, 5245-5249

3. Acuna-Goycolea, C., Yanagawa, Y. et al. (2005) Mechanisms of NPY, PYY3-36, and PP inhibition of identified GFP-expressing GABA neurons in the hypothalamic neuroendocrine arcuate nucleus.  J. Neurosci. 25, 7406-7419

(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性)

遺伝子改変動物を用いた分子生物学的実験(DNA、RNA, 蛋白の各レベル)

遺伝子改変動物作成用のコンストラクト作成実験(ES細胞の培養と胚操作実験は、現在セットアップ中で、今年度中に完成予定)

遺伝子発現実験(プロモーターの解析を含む)、細胞培養実験(大脳皮質初代培養など)