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(所属領域) 第一領域・公募班員 |
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(氏名) 渡部 文子 |
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(所属・職名) 東京大学・医科学研究所 基礎医科学部門・神経ネットワーク分野・助手 |
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(電話) 03-5449-5329 |
(FAX) 03-5449-5729 |
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(E-mail)
awatabe@ims.u-tokyoa.c.jp |
(URL)http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/Neuronal
Network/
Neuronal_Network/Index_japanese.htm |
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(メッセージ) 私が現在の興味の対象である神経可塑性研究に従事したのは学位を取得した後でした。大学卒業後会社勤めを経て、UCLA大学院医学系研究科生理学部に入り、そこで著名な先生方の講義やセミナー、普段のディスカッション等を通じて、直に古典的な生理学に触れたのが神経に興味をもつきっかけでした。その後同じキャンパスの別の研究室でポスドクとして電気生理学的手法を用い、海馬切片における神経可塑性の研究に従事し、そのまま一貫して可塑性研究に魅せられ続けています。現在は海馬や扁桃体など記憶・情動に関与する脳部位を中心に、電気生理学や生化学的手法を用いて可塑性に関与する分子群やシグナル系を詳細に解析しています。また同時に、これら可塑性を制御する分子群の学習行動における役割も解析し、可塑性と行動との相関関係も検討することにより、生理的な状態での高次脳機能の機構解明に近づけたらと思っています。 現在、長期増強(LTP)をはじめとする神経可塑性は、現象としては興味深いものの、実際にそれが記憶・学習行動の細胞レベルでのモデルであるか否かに関しては、未だ議論の分かれるところです。今まで様々な薬理操作や遺伝子改変が行われ、LTPの大きさと学習成績を比較した例がありましたが、その結果は必ずしも統一的見解をもたらすものではありませんでした。この問題に、LTPの大きさそのものではなく、LTPの誘導閾値が活動依存的にどのように修飾されるのか、といった、いわば「可塑性の可塑的調節」を切り口としてアプローチすることにより、全く異なる視点から本質に迫りたいというのが現在の目標です。 また一方で、現在は様々な研究室との共同研究にも恵まれています。「統合脳」ではいろいろな分野の研究者の方々と出会い、さらにこのネットワークを活かして共同研究やディスカッションをすることにより、脳機能研究という複合分野に多角的・多層的視野を持って臨んで行きたいと思っています。普段まわりには神経系の研究室が少なくディスカッションする機会に飢えていますので、学会などで見かけたらぜひいろいろ話してやって下さい。体力とやる気にだけ(?)は自信がありますので、よろしくお願いいたします。 |
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(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性) 海馬切片を用いた細胞外記録法・スライスパッチクランプ法、扁桃体切片を用いたスライスパッチクランプ法、脳切片標本を用いた生化学、学習、情動行動試験、 |