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(所属領域) 第二領域・計画班員 |
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(氏名) 北澤 茂 |
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(所属・職名) 順天堂大学・医学部 生理学第一講座・教授 |
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(電話)03-5802-1027 |
(FAX)03-3813-4954
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(E-mail) kitazawa@med.juntendo.ac.jp |
(URL)http://square.umin.ac.jp/physio-1/
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(メッセージ) 大学院生の頃に出会った魅力的な研究が、その後の研究の方向を決めることがあります。私の場合は「運動の最適化」でした。目標に向かって手を伸ばすというありふれた運動が、実は「力の変化を最小にするような運動である」と聞いたときの驚きは今も忘れません(Flash
& Hogan, 1985; Uno, Kawato & Suzuki, 1989)。私は小脳が最適化の鍵を握ると考え研究を始めました。そして小脳の登上線維信号に到達運動の終点の誤差の情報が表現されていることを発表した(Kitazawa
et al., 1998) 同じ年に、Harris
& Wolpert (1998) が運動の最適化に関して新しい説を唱えました。「我々の脳は、力の変化を小さくしようとしているのではなく、ノイズの影響で生じる終点の誤差の分散を最小化している」という説です。小脳の登上線維信号を使って「誤差の分散」を小さくすることはできないでしょうか。私たちは作業仮説として「ランダムウォーク仮説」を提案しました
(Kitazawa, 2002)。統合脳の研究プロジェクトでは間接的ながらもこの仮説の検証をめざしています。 下記は関連した文献です。 Kitazawa S
and Wolpert DM.
Rhythmicity, randomness and synchrony in climbing fiber signals. Trends Neurosci in press, 2005. Kitazawa S. Optimization of
goal-directed movements in the cerebellum: a random walk hypothesis. Neurosci Res 43: 289-294, 2002. Kitazawa S, Kimura T, and Yin PB.
Cerebellar complex spikes encode both destinations and errors in arm
movements. Nature 392: 494-497,
1998. Harris CM
and Wolpert DM.
Signal-dependent noise determines motor planning. Nature 394: 780-784, 1998. |
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(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性) ヒト、サル、ラット、マウスを被験体とした行動学的実験 覚醒サルの大脳皮質、大脳基底核、小脳における神経活動の細胞外記録 覚醒ラット線条体におけるドパミン、セロトニンのボルタメトリ (受け入れ可能性についてはお問い合わせください) |