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(所属領域) 第二領域代表・計画班員 |
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(氏名) 木村 實 |
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(所属・職名)京都府立医科大学 大学院医学研究科・神経生理学 |
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(電話)075-251-5313 |
(FAX)075-241-1499 |
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(E-mail) |
(URL)http://www2.kpu-m.ac.jp/~seiri2/ |
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(メッセージ) 私は精密な運動のコントロールや学習、複数ステップの運動からなるアクションの発現のしくみに関する研究を長年行ってきましたが、最近は意思決定や行動選択のメカニズムに必須の役割を担う報酬、動機づけや情動のしくみを調べる研究が中心になりました。「統合脳」では、大脳皮質―大脳基底核系のアクション・認知機能における動機づけの役割を明らかにしたいと意気込んでいます。特に、1)中脳ドーパミンニューロンの担うと考えられる動機づけ情報の意義、2)報酬に基づく意志決定や学習における線条体の役割、黒質線条体ド09ーパミン系の役割、3)視床線条体系によるアクションや認知機能のバイアスとその補完(アンチ・バイアス)作用、4)ドーパミン系の障害によるヒトと実験動物の神経疾患における、行動・認知機能の異常メカニズム、ドーパミン細胞の機能と形態の変化、に焦点を当てて研究を行います。計算理論の研究者との共同研究を継続中であり、今後も重要であると考えています。大脳基底核を中心とする機能理解が少しずつ進んできて、機能を裏打ちする詳細な神経回路の同定が必要であると共に機能分子や遺伝子を含めたメカニズムの理解が求められる段階になりました。「統合脳」では沢山の研究者とのコミュニケーションを大切にしたいと願っています。 (1) Minamimoto T,
Hori Y, and Kimura M. Complementary process
to response bias in the centromedian nucleus of the thalamus Science 308:1798-1801, 2005 (2) Yamada, H., Matsumoto, N. and Kimura, M.
Tonically active neurons in the primate caudate nucleus
and putamen differentially encode instructed motivational outcomes of action.
J. Neurosci. 24:3500-3510,
2004. (3) Kimura M., Minamimoto T., Matsumoto N., and Hori Y. Monitoring and
switching of cortico-basal ganglia loop functions by the thalamo-striate
system. Neurosci. Res. 48:355-360, 2004. (4) Satoh, T., Nakai, S., Sato, T. and
Kimura, M. Correlated coding of motivation and outcome of decision by dopamine neurons. J. Neurosci. 23:9913-9923,
2003. |
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(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性) 慢性・覚醒サルを対象とした行動課題、 線条体ニューロン、中脳ドーパミン、視床CM/Pfニューロンの記録、微小電流刺激法、薬物局所注入、 マルチニューロン活動の記録と解析、 (これらの実験手法を習得したい熱意のある方で、少なくとも3ヶ月連続して研究に参加できる方を歓迎します) |