(所属領域)   第二領域・計画班員

(氏名)     坂上 雅道  

(所属・職名) 玉川大学学術研究所脳科学研究施設

       教授

(電話)

042-739-8679

FAX 

042-739-8663            

(E-mail)  sakagami@lab.tamagawa.ac.jp

URL                    

(メッセージ)

心のメカニズムを物質レベルから説明したいという比較的ナイーブな気持ちからサルのニューロン活動記録実験を始めて20年が過ぎました。当初の目的に少しでも近づければ、最近世の中を騒がしている宗教や社会の問題も少しは解決の方向に向かうのになあ、と思う今日この頃です。我々の研究室では、@思考、A報酬、B行動決定、C意識などのチャレンジングな問題を主にサルの行動分析・単一ニューロン活動の記録実験を中心に研究しています。ただ、これらの脳機能は脳の一部だけを調べて理解できるわけではありません。脳全体がシステムとして働いた結果であると考えます。そのような視点も導入するためには、fMRIを使った研究(ヒトと動物)、モデルを使ったシミュレーションなどは欠かせません。幸い、玉川大学学術研究所脳科学研究施設は実験専用のMRIスキャナーを持っており、ヒトとサルに共通の課題を使った研究を実施しています。また、モデルについては、

学外の研究者と密接な共同研究を行っており、我々の研究室で得られた実験データをベースにモデル作りシミュレーションを行っています。

我々の考え方を知っていただくには、以下の論文が参考になるかと思います。

    Sakagami M., Tsutsui K., Lauwereyns J., Koizumi M., Kobayashi S. & Hikosaka O.

 (2001)  Journal of Neuroscience, 21, 4801-4808.

    Lauwereyns J., Sakagami M., Tsutsui K., Kobayashi S., Koizumi M. & Hikosaka O.

 (2001) Journal of Neurophysiology, 86, 2001-2010.

Kobayashi S., Lauwereyns J., Koizumi M., Sakagami M. & Hikosaka O. (2002) Journal

 of Neurophysiology, 87, 1488-1498.

 

(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性)

我々の研究室の特徴は、複雑な課題を使ったサルの行動分析にあります。課題作成・サルへの訓練については他の研究室がまねのできない技術があると自負しています。その他にも下記の方法を使った実験を行っています。

     無麻酔・麻酔ザルからの単一ニューロン活動の記録

     特定の脳領域への薬物注入実験

     マイクロダイアリシスによる課題遂行中の動物からの神経伝達物質の測定

     fMRIを使った、脳機能イメージング(サル・ヒト)