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(所属領域) 第2領域・計画班員 |
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(氏名) 乾 敏郎 |
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(所属・職名) 京都大学大学院・情報学研究科・ 知能情報学専攻・認知情報論分野・教授 |
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(電話) 075-753-3146 |
(FAX) 075-753-3292 |
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(E-mail) |
(URL) http://www.cog.ist.i.kyoto-u.ac.jp |
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(メッセージ) ■ 人間は外界の物体や他者とのダイナミックな相互作用を通じて外界を認知し、外界の物や人に働きかけています。これを我々は「身体化による認知」embodied cognition と呼んでいます。脳−身体−環境の間のダイナミックな相互作用を知ることはきわめて重要であると考えられます。 ■ この観点から、外部環境(物体環境、社会環境)に対する人間のダイナミックで予測的なインタラクションに着目し、そのメカニズムの解明を目指しています。さらに外部環境を内的に構成し、対象のダイナミックなメンタルモデルを形成する過程やメンタルシミュレーションのメカニズムを解明しようとしています。 ■ 我々は1998年に、当時知られていた言語現象および神経心理学的知見並びにイメージング研究に基づき、言語処理に関する脳内メカニズムの仮説「運動系列予測学習仮説」を提案しました。この仮説では、系列の予測学習および感覚と運動の順逆変換が重要な機能となります。後者は、模倣学習と密接に関連しています。本特定領域研究では言語獲得にかかわる以下の3つの機能に着目し研究を進めています。すなわち、(1)「運動系列予測学習」(言語系列内に含まれる規則や関係,構造の予測的学習)、(2)「統語・カテゴリ知識の組織化」、(3)「獲得知識の利用」(組織化した知識を新たな情報の獲得の手がかりとして利用する)です。これらの機能に関して行動実験などのデータ収集と分析、脳機能イメージング法による脳内ネットワークの同定などを行い、これらの結果に基づき、ニューラルネットワークモデルの構築を行います。 |
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(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性) 研究室では下記のような研究を行っています。 (A)視覚認知と身体化による認知の脳内機構 ズムの行動実験 (B)言語・非言語コミュニケーション過程 1)語彙獲得と文法獲得のニューラルネットワークモデル 2)functional MRIによる模倣、道具使用、パントマイム、言語獲得などに関する脳活動の計測 3)子どもの言語獲得過程の発達研究 (今のところ公開する予定はありません) |