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(所属領域) 第3領域 公募班員 |
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(氏名) 一條 裕之 |
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(所属・職名)筑波大学・大学院人間総合科学研究科・感性認知脳科学専攻(基礎医学系解剖発生)助教授 |
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(電話) 029-853-3126 |
(FAX) 029-853-6965 |
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(E-mail)
ichijo@md.tsukuba.ac.jp |
(URL) |
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(メッセージ) 学部学生の時に入り浸っていた癌研生化学の研究室で、当時の教授と助手の方は生意気な学生をいやがりもせず、研究に関する様々な話をしてくださいました。そのときに私なりに得たイメージを今も大事にしていることに気がつきます。当時の「生意気な学生」としての理解を書き記すこともお恥ずかしい限りですが、恥を忍んでここに記しますと、「自分の知りたいことを調べるためには実験の道具から自分で作ることが必要である」ということでした。その考えに縛られていたつもりもありませんし、信じて貫いたつもりもないのですが、結果的に実験道具から実験系まで自作するという芸風になりました。とはいえたいそうなことではなく、ちっとした工夫の積み重ねという程度なのですが。(現実としては、役に立たないがらくたをたくさん生産しているということも、書き記さないと公平ではないかもしれません。)ポスドクの時の教授に「科学者には方法を大事にするタイプとそうではないタイプがある」といわれたことを思い出しますが、どちらかと問われれば、私は前者です。 神経回路網形成の機構を視覚系の神経回路、特に網膜視蓋投射、で調べはじめて、ずいぶんになりますが、growth
coneの美しさに飽きることはありません。これまでに凝った組み合わせの共培養の道具を作ったり、マニアックな計測を行ったりしました。現在、糖鎖、chondroitin硫酸、の軸索路形成に与える役割について、培養再構成実験と生体内の実験を用いて調べています。その続きを行っているうちに、最近はタイムラプス観察のセットアップを自作し、その出来映えに結構満足しています。次はどんなものを作ろうかと考えるのは楽しいことです。他方、皆さんの誰もが日常的に行っている様な当たり前の方法が苦手だったりします。 Ichijo, H. and Kawabata, I. Roles of the telencephalic cells and their chondroitin
sulfate proteoglycans in delimiting an anterior border of the retinal pathway The Journal of Neuroscience 2001; 21: 9304-9314. Ichijo, H. Roles of
Proteoglycans in Neuronal Circuit Formation of Retinotectal Projections Connective Tissue 2003; 35: 11-17. Ichijo, H. Proteoglycans
as Cues for Axonal Guidance in Formation of Retinotectal or Retinocollicular
Projections. Molecular Neurobiology 2004; 30: 22-33. |
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(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性) - 神経細胞の培養;ふつうの培養から特殊な培養まで。 - 培養用の道具の自作 - タイムラプス観察 - タイムラプス観察のセットアップの自作 - 神経軸索路のトレーシング - ニワトリ胚の手術、胚操作など |