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(所属領域) 領域3公募班員 |
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(氏名) 山 本 亘 彦 |
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(所属・職名)大阪大学大学院生命機能研究科・教授 |
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(電話)
06-6879-4636 |
(FAX)06-6879-4636 |
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(E-mail) nobuhiko@fbs.osaka-u.ac.jp |
(URL) http://www.fbs.osaka- u.ac.jp/~neurobiol/ |
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(メッセージ) 私の恩師であった塚原仲晃先生が成熟脳においてaxonal sprouting(発芽)の生ずることを最初に発表されてから約30年が経ちました。その分子機構解明に向けた研究を始められようとされていた1985年の夏、夢は叶わぬものになってしまいましたが、その先見性を証明するかのように、以来神経科学の分野では軸索成長や細胞分化に関わる分子が次々と発見されるに至っています。私などが到底追いつくことのできない先生でしたが、学生に興味をもたせる、そしてチャレンジを促すような話をしてくださったことをよく覚えています。生化学者がプロフェッショナルであるのに対し(ご親戚であった西塚泰美先生のprotein
kinase Cの論文を示しながら)、生理学者はアマチュアかもしれないが、その分、方法論を含めて自由に研究に立ち向かえるのだと。時代を経て分野のボーダレス化が進みましたが、依然魅力的な言葉であると思います。その精神を受け継いで研究を進めて行きたいと思っておりますので、よろしくお願い致します。 研究としては、大脳の神経回路が発生期に神経活動依存的・非依存的に形成される仕組みを細胞・分子レベルで明らかにすることを目指しています。大脳は層や領野と言った細胞構築との関連性に面白みがあるだけでなく、進化的な興味を掻き立ててくれる存在であり、奥の深い研究対象だと思います。以下、最近の論文を挙げさせていただきます。 1.
Uesaka, N, Hirai S, Maruyama T, Ruthazer E, Yamamoto
N (2005) Activity-dependence of cortical axon branch formation: A morphological
and electrophysiological study using organotypic slice cultures. J Neurosci 25:1-9. 2.
Zhong Y, Takemoto, M, Fukuda T,
Hattori Y, Murakami F, Nakajima D, Nakayama
M, Yamamoto N (2004) Identification of the genes that are expressed
in the upper layers of the neocortex. Cerebral Cortex 14:1144-1152. 3.
Yamamoto N, Tamada
A, Murakami F (2003) Wiring of the brain by a range of guidance cues. Prog
Neurobiol. 68: 393-407. 4. Yamamoto N,
Inui K, Matsuyama Y, Harada A, Hanamura K, Murakami F Ruthazer ES,
Rutishauser U, Seki T (2000) Inhibitory mechanism by polysialic acid for lamina-specific
branch formation of thalamocortical axons. J Neurosci 20: 9145-9151. |
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(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性) 脳組織のスライス培養法、分散培養法 軸索トレース法(蛍光タンパク導入法や蛍光色素を用いる)、タイムラプス法 in utero electroporation、微小電極を用いたelectroporation法 in situ hybridization、遺伝子スクリーニング、タンパク発現・精製 細胞外電位記録法、多電極培養皿での神経活動記録 |