(所属領域)  第三領域、公募班員

(氏名)    河崎 洋志  

(所属・職名) 東京大学・医学部附属病院

21世紀COE脳神経医学の融合的研究拠点・特任助教授

(電話)03-5841-3616

FAX03-3813-2739

(E-mail)

kawasaki@m.u-tokyo.ac.jp

URL

http://square.umin.ac.jp/top/

(メッセージ)

 

 我々は、哺乳類視覚系の発達過程を分子レベルからアプローチしています。特に、Magnocellular/Parvocellular pathwayといった高度に機能分化した神経細胞の個性決定の分子機構、またこれらの並列処理神経回路の回路形成機構、および眼優位性カラムなどの機能モジュールの形成機構に興味を持って解析を進めています。

 これらの解析を行うために、マウスと食肉類のフェレットとを併用しています。フェレットの利点として、1)視覚系神経回路が発達しており、機能分化した神経細胞、並列処理回路や眼優位性カラムなどの構造を持っていること、2)これらの特徴から従来、電気生理学的、形態学的研究によく使用され、豊富なデータの蓄積があること、3)発生過程において未熟な状態で生まれてくるために、視覚系神経回路の発達過程を新生仔を用いて(妊娠胎仔を用いることなく)解析が可能、という点が挙げられます。

 我々は、フェレットを用いた分子生物学的実験を迅速に進めるために、フェレットの視覚系神経組織を材料に、独自のcDNAマイクロアレイを作成しました。このマイクロアレイを用いて、これまでにフェレットのMagnocellular pathwayに発現する遺伝子の単離などを行ってきました。また、遺伝子機能解析を進めるために、フェレットの脳スライス培養系を立ち上げています。

 「統合脳」では、この機会を活用し、さまざまな研究者の方々と議論を深めることができればと思っております。よろしく御願いいたします。

(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性)

フェレットを用いた分子生物学的実験(遺伝子単離、in situ hybridizaztionなど)

フェレット用マイクロアレイ

cross-species hybridizationに基づくDNA chip解析

フェレット脳のスライス培養と遺伝子導入

眼球内への神経トレーサーや薬物の注入

技術・リソースは基本的に公開可能です。