(所属領域)  第三領域・公募班員         

(氏名)  石橋 仁             

(所属・職名)九州大学 医学研究院           

      分子機能生理学分野・講師    

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(E-mail)

h-ishi@physiol2.med.kyushu-u.ac.jp

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(メッセージ)

熊本大学薬学部から現職に異動して5年が経過しました。その間に赤池教授は退官され、鍋倉助教授は生理学研究所の教授に就任されました。5年前にはスタッフと大学院生をあわせて20人以上の研究者が在籍していた研究室が、現在は私と2名の院生だけになって、少数精鋭(?)で頑張っています。

 現在の研究は、主に中枢神経系の微小シナプス前神経終末部からの神経伝達物質の放出機構の解明に関する研究を行っています。また、気道や心臓副交感神経節などの末梢神経細胞の生理・薬理学的研究も行っています。

中枢神経系に関する研究では、シナプス前神経終末部が付着した状態で単離した中枢神経細胞にパッチクランプ法を適用してシナプス電流の解析を行っています。この標本の長所は、標本の作製が比較的簡単なことに加え、単離した神経細胞でシナプス後電流が記録できるため、細胞外液の灌流を迅速に出来るということ等があります。また、この標本は中枢神経細胞のシナプス前神経終末部だけでなく、シナプス後膜側の受容体やイオンチャネルの性質を解析するのにも有力な標本になると考えております。

今回公募班員にして頂いたことは、研究室の人数が減少して多少落ち込み気味だったやる気を再び奮起させるきっかけになりました。統合脳では、多くの研究者との出会いが共同研究に発展することを期待しています。

研究内容の詳細については最近の論文を参考にして下さい:

Koga H., Ishibashi H., Shimada H., Jang I.-S., Nakamura T.Y. & Nabekura J. Activation of GABAA receptors increases spontaneous glutamate release onto noradrenergic neurons of the rat locus coeruleus. Brain Res. 1046, 24-31, 2005.

Nabekura J., Katsurabayashi S., Kakazu Y., Shibata S., Matsubara A., Jinno S., Mizoguchi Y., Sasaki A. & Ishibashi H. Developmental switch from GABA to glycine release in single central synaptic terminals. Nat. Neurosci. 7, 17-23, 2004.

Ishibashi H., Umezu M., Jang I.-S., Ito Y & Akaike N. alpha1-Adrenoceptor-activated cation currents in neurones acutely isolated from rat cardiac parasympathetic ganglia. J. Physiol. 548, 111-120, 2003.

 

(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性)

ホールセルパッチクランプ法、穿孔パッチクランプ法、機械的中枢神経細胞単離法、

末梢神経細胞単離法、急速細胞外液交換法、