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(所属領域) 第3領域・公募班員 |
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(氏名) 青崎敏彦 |
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(所属・職名)東京都高齢者研究・福祉振興財団 東京都老人総合研究所 老化ゲノム機能研究チーム・副参事研究員 |
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(電話) 03-3964-3241 |
(FAX)
03-3579-4776 |
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(E-mail) aosaki@tmig.or.jp |
(URL) |
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(メッセージ) マウス脳のスライス標本を用いて主に大脳基底核を中心とした神経回路の性質を電気生理で調べています。今年は線条体に内在するドーパミン細胞の性質を調べるというテーマで統合脳に入れていただきました。ドーパミン細胞と言えば普通黒質緻密部のドーパミン細胞を思い浮かべますが、線条体にもあるようで1987年にサルで報告されたのが最初です。ヒトのパーキンソン病患者脳でこの線条体ドーパミン細胞が増えているとか、サルでドーパミン細胞の神経毒であるMPTPを投与すると増えるという報告が相次いでいたので、機会があればこの細胞の由来と性質について調べたいと思っていました。ちょうど福島県立医大の小林和人先生がtyrosine hydroxylase (TH)のプロモーターをGFPで標識したマウスを持っていらしたので、マウスをいただいてやってみることにしました。これまでのところ、GFPを持っていて光る細胞は割合多いのですが、やはり生理的な条件ではドーパミンまで合成していそうな細胞は多くはなさそうです。少なくとも、これまで一般的な総説に記述されている線条体細胞のどれにも当てはまらない新しい細胞であることは確かのようです。報告どおりならば、ドーパミン枯渇や成長因子投与で増えるはずなので、それを期待して(MPTP投与をやってみましたがマウスでは大変だということを知りました)まずはきっちりとその性質と由来を調べるつもりでいます。研究所が老年学を目的としている関係で、この研究がパーキンソン病その他の神経変性疾患の病態生理の解明に少しでも役に立てばいいと考えています。 |
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(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性) 伝統的な電気生理学の中でも私のところはin vitroのスライスパッチクランプが中心です。これをベースに免疫組織染色、電位感受性色素を用いたイメージング、カルシウムイメージングを用いています。動物は遺伝子改変マウスをいろいろなところからいただいて解析しています。 |