(所属領域)  第4領域・公募班員

(氏名)    杉野英彦

(所属・職名)  

  大阪大学・生命機能研究科・時空生物学講座・助手               

(電話)06-6879-4638

FAX06-6997-1922

(E-mail)

sugino@fbs.osaka-u.ac.jp

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(メッセージ)

 大学院卒業後、神経細胞間接着分子の比較ゲノムの研究等を行ってきました。この研究の進めていくなかで、エキソンよりもイントロン領域に大きな違いがあることを知り、この違いが動物の多様性、特に脳の構造と機能の進化や多様化に大きな役割を担ってきたのではないかと考えるようになりました。

 現在、イントロン間に存在するレトロトランスポゾンLI(LINE-1)に着目して、脳機能との関わりについて研究しています。L1は哺乳類ゲノムのおよそ20〜30%を占める自己増殖型のトランスポゾンです。ほとんどのL1は進化の過程でその機能を失ったとされていますが、自己増殖能を持つものも少なからず存在するとされています。しかしその存在はパラサイトなものであり、体細胞での機能に関してはほとんど議論されて来ませんでした。こうした中、脳神経細胞において高い頻度で発現するL1のサブタイプを見出すことが出来ました。L1にはRNA結合蛋白、逆転写酵素、インテグレース等がコードされています。そこで「L1の発現が、脳の神経細胞にどのような影響を与えているのか」に関して大きな興味を抱いています。

 「統合脳」では多くの研究者の方々とお話し、ご指導ご鞭撻していただければ幸いと考えております。

1.Sugino. H. (2005) ICAM-3, a ligand for DC-SIGN, was duplicated from ICAM-1 in the mammalian evolution, but was lost in the rodent’s genome. FEBS Lett. 579 2901-2906.

2.Yanase. H., Sugino.H., and Yagi. T. (2004) Genomic sequence and organization of the family of CNR/Pcdhalpha genes in rat. Genomics. 83 717-726.

3.Sugino. H., Yanase. H., Hamada. S., Kurokawa. K., Asakawa. S., Shimizu. N., and Yagi. T. (2004) Distinct genomic sequence of the CNR/Pcdha genes in chicken. Biochem Biophys Res Commun. 316 437-445.

4.Sugino H, Miyazaki M, Yagi T. (2004) Intron-less processed Pcdhalpha genes in the central nervous system. Biochem Biophys Res Commun. 313 775-783.

(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性)