|
(所属領域) 第四領域・公募班員 |
|
(氏名) 太田 訓正 |
||
(所属・職名) 熊本大学・大学院医学薬学研究部 神経分化学分野・助教授 |
||
(電話)096-373-5293 |
(FAX)096-373-5293 |
|
(E-mail) ohta9203@gpo.kumamoto-u.ac.jp |
(URL) http://www.medphas.kumamoto-u. ac.jp/research/bunya/41.html |
|
(メッセージ) 学生時代から神経の研究に何らかの憧れを持ち、神経発生学を中心に研究してきました。留学時代の研究テーマの延長として、レンズ由来の軸索伸長反発因子の同定を試みていますが、スクリーニングの過程で眼の形態形成に関与する3つの新規分泌型分子(Akhirin,
Equarin, Tsukushi)をクローニングしたので、現在はこの3分子の機能解析を中心に研究を行っています。Akhirinは細胞接着活性を持つ分泌型タンパクでアフリカツメガエル胚を用いた実験により過剰発現させると、異所性の眼を形成します。Equarinはレンズの赤道上に特異的に発現することから名付けられ、レンズの背側から腹側に沿って濃度勾配を持って発現します。アフリカツメガエル胚にEquarinを過剰発現させると、腹側の構造が欠失します。Tsukushiはそのニワトリ初期胚における発現パターンが土筆に似ていることから名付けられた、新しいタイプのBMPアンタゴニストです。ニワトリ初期胚を用いた実験では、Tsukushiがオーガナイザーと原始線条の形成に関わっていることが明らかになりました。Tsukushi欠損マウスは残念ながら、至って健康に生まれてくるのですが、Tsukushi欠損マウスの網膜では光受容細胞が徐々に消失するという表現形を示しました。また、Tsukushi欠損マウスでは、神経網膜幹細胞が野生型と比べて増加しているという観察もしています。 「総合脳」では、上記した3分子の機能を分子レベルで明らかにして眼の形態形成の研究を発展させたいと思っていますので、宜しくお願い致します。 (1).
Mu, H., Ohta, K., Kuriyama, S., Shimada,
N., Tanihara, H., Yasuda, K., and Tanaka, H. (2003). Equarin, a novel soluble
molecule expressed with polarity at chick embryonic lens equator, is involved
in eye formation. Mech. Dev. 120, 143-155. (2).
Anderson, C. N. G., Ohta, K., Quick,
M. M., Fleming, A., Keynes, R., and Tannahill, D. (2003). Molecular analysis
of axon repulsion by the notochord. Development
130, 1123-1133. (3).
Ohta, K., Lupo, G., Kuriyama, S.,
Keynes, R., Holt, C.E., Harris, W.A., Tanaka, H., and Ohnuma, S. (2004).
Tsukushi functions as a novel organizer inducer by inhibition of BMP activity
in cooperation with chordin. Dev. Cell
7(3), 347-358. (4). Ahsan, M., Ohta, K.,
Kuriyama, S., and Tanaka, H. (2005). Novel soluble molecule, Akhirin, is
expressed in the embryonic chick eyes and exhibits heterophilic cell-adhesion
activity. Dev.
Dyn. 233, 95-104. (5).
太田訓正、大沼信一 (2005). ニワトリ初期胚の形づくりの分子機構;Tsukushiの新規参入。細胞工学 (Special Review). 24, 722-728. |
||
(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性) ニワトリ胚やアフリカツメガエル胚を用いたエレクトロポレーション法 コラーゲンゲルを用いた3次元神経組織培養やコラプスアッセイ |