(所属領域) 第四領域・公募班員

(氏名)     佐々木 雄彦

(所属・職名) 秋田大学医学部 病理病態医学講座 

       感染制御学分野・教授

(電話)018-884-6080

FAX018-836-2607

(E-mail)

tsasaki@med.akita-u.ac.jp

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(メッセージ)

 

 大学院時代から細胞膜のリン脂質の生理機能に関する研究を続けています。留学先で学んだ遺伝子改変マウスの手法を取り入れて帰国後は、リン脂質代謝酵素の遺伝子欠損マウスや、リン脂質の動態を可視化できるトランスジェニックマウスを作製して、研究を進めております。

 微量リン脂質であるホスファチジルイノシトールは、脂質二重膜の細胞質側膜に偏在します。細胞質に突出しているイノシトール環の水酸基のリン酸化パターンによって、ホスホイノシタイドと総称される7つのリン酸化代謝産物が派生します。他のリン脂質と比べてホスホイノシタイドの極性部位は大きく、またマイナスチャージに富んでいます。このような性状から、個々のホスホイノシタイドは多様な機能タンパク質の細胞膜への局在化や活性の制御因子としての役割を果たしていると考えられます。私どもが最近作製したL-PIPaseというホスホイノシタイド代謝酵素の欠損マウスは、著しい運動異常を呈します。このような表現型は、既存のホスホイノシタイド代謝酵素欠損マウスには見出されておらず、非常に興味深いと考え、この異常が発現する分子メカニズムの理解を目指しています。本研究班に採択していただき、一流の神経科学者の先生方との交流が可能となった好機を活かして、研究を早く進展できればと意気込んでおります。

 

(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性)

ホスホイノシタイド可視化トランスジェニックマウス(5系統)

これらのマウスから調製した後根神経節神経細胞を用いて、ホスホイノシタイド動態のタイムラプス解析が可能であることを確認しています。