(所属領域)

領域4 分子脳            

(氏名) 宮田 麻理子 (みやた まりこ)             

(所属・職名)自然科学研究機構・生理学研究所

 神経シグナル研究部・助教授

(電話)0564-59-5887

FAX0564-59-5891

(E-mail)

 mmiyata@nips.ac.jp

URL

http://www.nips.ac.jp

(メッセージ)

神経内分泌学に魅せられて、内分泌内科の大学院に入ったものの、臨牀と研究の両方を究めることの難しさを知り、基礎研究の世界に入りました。私の研究の根底にあるテーマは、活動依存的、経験依存的なシナプスの可塑的変化です。これを分子からシナプス、行動まで継げて新しい枠組みを見つけたいというのが私の夢です。大学院からポスドク時代は小腦の長期抑圧現象の分子メカニズムについて研究をしてまいりました。数年前から、視床の投射細胞のシナプス入力様式が小腦プルキンエ細胞のそれと似ていることを知り、感覚情報を操作することで、あるいは発達段階で活動依存的なシナプスの変化を視床で捉えることができないかと考えています。この3年間は、視床シナプスの基礎的特性を調べ、またin vivoでの細胞外記録を行ってまいりました。特に皮質から視床へfeedbackシナプスに注目し、その後シナプス側には、AMPA受容体成分に比して、NMDA受容体成分が多いこと、カイニン酸受容体成分が存在することみつけました。最近やっと(3年間はかかりすぎなのかもしれませんが・・)、感覚情報の入力と出力の関係をシナプスの機能を含めて自分の頭の中でイメージできるようになったと思います。今後は上記のテーマについて一歩一歩できることから研究を進めたいと考えています。一人で実験していますので、亀の歩みですが、反面、自分が納得ゆくまで実験できる楽しみも味わっています。この班会議で、異分野の先生方と、色々と議論ができ多くを学ぶことができたらと願っています。また、共同研究も大歓迎です。興味を同じくする方々と一緒に研究できたらうれしいです。今後とも宜しくお願い申し上げます。

 

(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性)

麻酔動物での電気生理実験、視床、小腦のスライスパッチクランプ法、バイオサイチンによる細胞内染色法、アセチルコリン染色、チトクロームオキシダーゼ染色