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(所属領域) 第3領域・分子脳科学 公募班員 |
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(氏名) 一瀬 宏 |
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(所属・職名)東京工業大学 大学院生命理工学研究科 分子生命科学専攻・教授 |
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(電話)045-924-5822 |
(FAX)045-924-5807 |
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(E-mail) hichinos@bio.titech.ac.jp |
(URL) http://www.bh4.bio.titech.ac.jp/ |
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(メッセージ) ふと気が付いてみるとカテコールアミンの研究を始めてから、20年以上が過ぎていました。私にとっては、卒業研究で永津先生の研究室に入って研究を始めたのは「ほんの少し前」であるような感覚でいたのですが、学生にとっては彼らが生まれた頃の「大昔の出来事」であることを知り、20年の歳月を感じました。以前と同じカテコールアミン生合成経路のスライドを発表のイントロで使っているとき、20年間進歩していない自分にあきれる思いもしています。しかし、その当時疑問に思い「もしかしたら」と思っていた仮説「神経伝達物質を合成できなくなったニューロンは生存し続けることができるか」が、遺伝子ノックアウトや条件付き遺伝子破壊によりようやく証明できそうな状況になってきました。ですから、現在はなんとか決着を自分でつけたいと思っています。研究者として一つのところで逡巡していることは、あまり良くないことかもしれませんが、生来世の中を器用に立ち回れる性質でもなく、人より早く仕事をこなせるわけでもないので、まあ仕方がないかと思っています。 最近、これから先の20年をどのように過ごすかを考えています。それほど頑固にカテコールアミンの研究を続けていこうとは思っていません。そろそろ新しい分野を開拓してみたいとも考えています。ただ、今考えている新しい仮説を証明するために、さらに20年かかってしまうことを少し心配しています。第4期統合脳が始まった頃、プロフィールに「ふと気が付いてみると、、、40年が経っていました。」とはさすがに書きたくないです。まあ、そのような状況にいたら間違いなく統合脳には採択されないでしょうから、それが杞憂に過ぎないことも確かです。 このワークショップでしっかり勉強させていただいて、時代に取り残されないようにしようと思います。しかし、時代に追いついていくことができなかった場合には、一週遅れでも先頭を走っているかのように見えるときが来るまで、辛抱強く細々と研究を続けていこうかとも思っています。どうぞよろしくお願い致します。 |
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(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性) ・カテコールアミンおよびその代謝物の測定 ・ カテコールアミン生合成関連酵素の酵素活性の測定 ・ ネオプテリン・ビオプテリンの定量 |