(所属領域)  第四領域・公募班員

(氏名)   平野 丈夫

(所属・職名) 京都大学理学研究科

      生物物理学教室・ 教授   

(電話)075-753-4237

FAX075-753-4229

(E-mail)  

thirano@neurosci.biophys.kyoto-u.ac.jp

URL

http://neurosci.biophys.kyoto-u.ac.jp/

(メッセージ)

私たちの研究室では、学習・記憶の基盤と考えられるシナプス可塑性に注目し、培養細胞等を用いたシナプス可塑性の発現・維持・制御に関する細胞・分子レベルの研究と、ミュータントマウスを利用した個体レベルの行動・生理学実験を行っています。実験手法としては、分子生物学、細胞生物学、パッチクランプ法、生細胞での分子イメージング、行動実験、個体での単一神経細胞記録法等を用いて、主にマウスの小脳に関する研究を行っています。統合脳には、ミュータントマウスを用いた個体レベルの解析というテーマで参加させていただいています。具体的には、運動制御および運動学習過程を定量的に評価できる反射性眼球運動の解析と、それらを制御する神経機構の解明を目指しています。以下、最近の参考論文を挙げておきます。

 

Yoshida, T., Katoh, A., Ohtsuki, G., Mishina, M. and Hirano, T. (2004) Oscillating Purkinje neuron activity causing involuntary eye movement in a mutant mouse deficient in the glutamate receptor d2 subunit.  J. Neurosci. 24, 2440-2448.

Katoh, A., Yoshida, T., Himeshima, Y., Mishina, M. and Hirano, T. (2005)  Defective control and adaptation of reflex eye movements in mutant mice deficient in either the glutamate receptor d2 subunit or Purkinje cells.  Eur. J. Neurosci. 21, 1315-1326.

Ohtsuki, G., Kawaguchi, S., Mishina, M. and Hirano, T. (2004) Enhanced inhibitory synaptic transmission in the cerebellar molecular layer of the GluRδ2 knockout mouse.  J. Neurosci. 24, 10900-10907.

 

(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性)

小脳神経細胞の培養、培養・切片標本でのパッチクランプ、Caイメージング、共焦点顕微鏡を用いたGFP等のイメージング、FRET、エレクトロポレーション・ジーンガン等を用いた神経細胞への遺伝子導入、膜電位依存性色素を用いた切片標本での興奮伝播パターンの解析、マウスでの反射性眼球運動(前庭動眼反射・視運動性眼球運動)解析、マウス個体小脳プルキンエ細胞からの単一神経細胞記録等、の実験手法を用いています。いつでもすべての手法を使用しているわけではありませんが、実際に行っている実験手法の見学等は随時受け入れます。