(所属領域)   第五領域・公募班員

(氏名)    久永 眞市

(所属・職名)首都大学東京・都市教養学部・理工系・

     生命科学コース・教授

(電話)0426-77-2577

FAX0426-77-2559

(E-mail)

hisanaga-shinichi@c.metro-u.ac.jp

URL

http://www.sci.metro-u.ac.jp/biol/neumol.html

(メッセージ)

アルツハイマー病等神経疾患における神経細胞死とCdk5の異常活性化に関する課題で病態脳の公募班員に加えて頂いています。理学系の専攻に所属しており、理学的な立場から神経疾患などについてのアプローチを考えております。生来があまのじゃくなため、自分自身が手を動かして研究していた時には、あまり一般的には注目を集めてこなかったことをテーマとして選択してきたと思っています。そのようなどちらかと言えばマイナーなテーマの中でも、研究をしてみると一般化できる興味ある問題へと発展したということが何度かありました。他の研究者が見過ごしたような、また、できなかったような研究に挑戦していきたいと常に願ってはおります。しかし、現在では実際に実験を行っているのは大学院生であり、そのような大学院生が興味を持てるような研究テーマを選択するため、研究自身が刹那的となりつつあります。そのような状況で、オリジナリティーをいかに発揮するか、長期的な展望をいかにしてもつか、応用が重視される中で理学的視点をいかに生かしていくかなど、「統合脳」に参加されている研究者の方々と意見を交換するのを楽しみにしております。

以下は最近の論文の主なものです。

(1) Sasaki T, Taoka M, Ishiguro K, Uchida A, Saito T, Isobe T, Hisanaga S (2002) In vivo and in vitro phosphorylation at Ser493 in the E-segment of neurofilament-H subunit by GSK3b. J Biol Chem, 277:36032-36039.

(2) Saito T, Onuki R, Fujita Y, Kusakawa G, Ishiguro K, Bibb JA, Kishimoto T, Hisanaga S (2003) Developmental regulation of the proteolysis of the p35 Cdk5 activator by phosphorylation. J Neurosci, 23:1189-1197.

(3) Wei F-Y, Tomizawa K, Ohshima T, Asada A, Saito T, Nguyen C, Bibb JA, Ishiguro K, Kulkarni AB, Pant HC, Mikoshiba K, Matsui H Hisanaga S (2005) Control of Cyclin-dependent kinase 5 (Cdk5) activity by glutamatergic regulation of p35 stability. J Neurochem, 93:502-512.

 

(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性)

リン酸化酵素およびリン酸化反応の生化学、

細胞骨格蛋白(特に微小管とニューロフィラメント)の調製と重合、脱重合、

Cdk5とその活性化サブユニットの複合体(恐らく世界でも最も強い活性を持つCdk5複合体を提供できると思います)