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(所属領域) 第五領域・公募班員 |
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(氏名) 郭 伸 |
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(所属・職名) 東京大学大学院医学系研究科 脳神経医学専攻神経内科学 |
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(メッセージ) 筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病因を研究しています。 神経内科が扱う病気は治らないというのが学生の間での専らの評判ですが、神経内科領域の疾患の多くで治療法の進歩は著しく、今まで為す術のなかった疾患に対するアプローチが可能になってきています。その中で、神経内科医になって20年以上経ちますが、全く治療法が変わらない疾患の最右翼に、筋萎縮性側索硬化症があります。そればかりではなく、診断法についても、未だに特異的パラメータを得ることが出来ず、臨床医として無力感に打ちひしがれています。ALSの一部に家族性のものがあり、そのうち常染色体優性遺伝を示す家族性ALSの一部で原因遺伝子としてSOD1(superoxide dismutase)遺伝子の点変異が1993年につきとめられ、それ以来多くの研究者がこのフィールドに群がってきましたが、一回りの年月を費やしても未だに発症のメカニズムは明らかにできません。ALSの大部分を占める孤発性ALSは更に原因解明が難物でしたが、我々は興奮性神経細胞死仮説が最も有望であると考え、AMPA受容体を介する神経細胞死を検討している中で、GluR2 サブユニットQ/R 部位でのRNA編集がALS運動ニューロンで落ちていることを見いだしました(Kawahara et al 2004 nature)。この分子は神経細胞死の一次原因になることが証明されており、ALS運動ニューロンに疾患特異的、部位選択的に生じているので、ALSの神経細胞死の原因であると考えられます。現在この分子変化を生ぜしめる分子異常を解析しており、ALSの特異治療につなげようと考えています。疾患研究にご興味をお持ちの、基礎医学の先生方、ポスドクの先生方の御協力を仰ぎたいところです。 |
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(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性) |