(所属領域)  第五領域・公募班員

(氏名)    佐野 輝

(所属・職名) 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科

       精神機能病学分野・教授

(電話)099-275-5346

FAX099-265-7089

(E-mail)

mailto:sano@m3.kufm.kagoshima-u.ac.jp

URL

http://www.kufm.kagoshima-u.ac.jp/~np/profyori.html

(メッセージ)

私は精神神経医学を専攻するの臨床系の教室で育ちましたが、実験医学的研究においては脳内物質の神経化学的探索を行うことから開始し、糖脂質代謝の病態生化学、神経細胞死の分子生物学的研究を行ってきました。1991年に遺伝性神経変性疾患である歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)患者さんと出会ったところから分子遺伝学に手を染め、最近の精神神経疾患の分子遺伝学・生物学的研究研究へと発展してきています。単一遺伝子疾患では、良性成人型家族性ミオクローヌスてんかんの遺伝子座位を決定し、有棘赤血球舞踏病の病因遺伝子を明らかにしました。また、統合失調症や感情(気分)障害などの精神疾患とその病態に感受性に関連を与える遺伝子研究も多角的に行っています。現在、多くの精神神経疾患がそうである「多因子性の複雑な疾患」の病態・病因解明に対して、よりシンプルな系からアプローチができないかを模索しています。「統合脳」では基礎医学生物学から臨床医学系まで幅広い研究者に、最先端の研究の数々を通じて勉強させていただくことを期待しております。

以下、参考までに最近の論文から・・・・

 (1) S. Ueno, Y. Maruki, M. Nakamura, Y. Tomemori, K. Kamae, H. Tanabe, Y. Yamashita, S. Matsuda, S. Kaneko and A. Sano: The gene encoding a newly discovered protein, chorein, is mutated in chorea-acanthocytosis. Nat. Genet. 28, 121-122, 2001

(2) Y. Tomemori, M. Ichiba, A. Kusumoto, E. Mizuno, D. Sato, S. Muroya, M. Nakamura, H. Kawaguchi, H. Yoshida, S. Ueno, K. Nakao, K. Nakamura, A. Aiba, M. Katsuki and A. Sano: A gene-targeted mouse model for chorea-acanthocytosis. J. Neurochem. 92, 759-766, 2005

(研究室で有する実験技術・リソースとその公開の可能性)

統合失調症、感情(気分)障害、不安障害などの機能性精神疾患および認知症性神経変性疾患などの器質性精神障害等を対象とした臨床医学的活動

遺伝子連鎖解析および疾患遺伝子のポジショナルクローニング

疾患モデル遺伝子改変マウスの行動から分子までの総合的解析