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脳の神経回路の機能解明

−平成18年度 公募内容−

目的とする研究内容  公募内容  研究組織



領域3 脳の神経回路の機能解明
領域略称名:神経回路機能
領域番号:020
設定機関:平成16年度〜平成21年度
領域代表者:狩野方伸
所属機関:大阪大学大学院医学系研究科


(研究概要)

 脳の最大の特徴は、構成要素である神経細胞がシナプスを介して連絡することによって神経回路を形成し、さらに神経回路が集積してシステムとして機能する脳が構成されることである。したがって、構成要素を対象とした分子細胞レベルの研究に立脚して神経回路の機能を解明することは、脳機能の理解の進展のために欠かすことができない。「神経回路」は、個体発生の過程でハードウエアとしてのアウトラインが「形成」され、生後の成長・発達にともない、動物の経験や環境に依存して「機能的に成熟」し、動物が成体となるまでに、それぞれの脳の領域において「特異的な機能発現」をする。本領域では、これらに対応する3 つの研究項目を設定し、生理学をはじめとする様々な研究手法を結集して、神経回路の機能解明を目指す。研究項目A01 においては、神経細胞の移動やその結果おこる層形成と神経核形成、軸索の成長と標的の認識、シナプス形成とその安定化など、神経細胞が分化してから神経回路としての概略の配線が完了するまでを研究対象とする。A02 では、経験依存的なシナプスの強化・除去と機能的神経回路発達、シナプス伝達とその修飾、神経可塑性、などのメカニズムを明らかにする。A03 では、感覚、認知・判断、運動という脳機能を分担する要素としての神経回路の働きを分子・細胞レベルで明らかにする。

 このため、次の研究項目について、「計画研究」により重点的に研究を推進するとともに、これらに関連する一人又は少数の研究者による2 年間の独創的、意欲的な研究を公募する。1 年間の研究は応募の対象としない。公募研究の単年度当たりの応募額は、500 万円を限度とする。採択目安件数は、概ね25 件程度を予定している。

(研究項目)

 A01: 神経回路の形成
 A02: 神経回路の機能的成熟
 A03: 神経回路の特異的機能発現

       (平成17 年度公募研究平均配分額2,820 千円最高配分額4,100 千円)