【課題17:電子顕微鏡による蛋白質分子観察】

 様々な生理活性は天然のナノマシーンである蛋白質が担っており、そのアミノ酸配列は遺伝子DNAの塩基配列によって規定されています。ヒトゲノムが解き明かされた現在、塩基配列に込められた「意味」を読み取る上で、生理活性を担う実体である蛋白質がどのような分子構造をしており、いかなるメカニズムでその活性を実現しているのかを明らかにすることが、ますます重要視されるようになってきています。
 本実習では、単粒子解析の方法を中心に電子顕微鏡による蛋白質分子の観察を行ないます。参加者には、蛋白質の負染色試料の調製、電子顕微鏡による単分子像の撮影、UNIXワークステーション上での画像データ処理に取り組んで頂き、結晶化無しの蛋白質分子構造解析の概要をひと通り実習して頂きます。
 蛋白質の精製済み試料をこちらでも用意しますが、持ち込みで見てみたい試料があるという参加者の相談にも応じます。