【課題8:脳機能画像解析入門】

fMRIやPETをはじめとする脳機能画像法は、人体を傷つけることなく脳活動を観察することを容易に可能にし、神経科学の強力な「武器」となりうる反面、安直なデータ 収集や不適切な解析、誤った解釈などにより、真実からかけ離れた結論を導き出す危険性をはらんでいる。本コースでは、脳機能画像解析を始めたばかり、あるいはこれから始めようとする研究者や大学院生を対象として、
  (1) 心理生理学上の疑問の実験パラダイムへの翻訳
  (2) 画像データの処理および統計解析
  (3) 結果の解釈とまとめ方
  (4) 予想外の結果に直面した時の対処法
といった立体的かつ実戦的観点から、実際のデータを教材とした講義と実習を行う。
これらを通して脳機能画像法の可能性と限界およびピットホールについてバランスのとれた理解を深め、脳機能画像法をシステム神経科学の武器として自在にかつ安全に使いこなせるようになることを目的とする。また取り扱いに困っているデータの持ち込みも歓迎する。

2000年度トレーニングコースに参加された皆さん