課題番号7

高カリウム刺激なしの小脳顆粒細胞培養法;小脳マイクロエキスプラント培養

池中一裕

神経情報研究部門では神経系細胞の発生・分化を分子生物学、細胞生物学、遺伝子操作マウス等を組み合わせて多角的に解析している。 このような研究には初代培養細胞への遺伝子導入は欠かせないツールであるが、実験目的と細胞に応じて適した方法を選ぶ必要がある。 今回の実習では、小脳顆粒細胞の成熟過程をin vitroで観察できる小脳マイクロエキスプラント培養を紹介する。 この方法は、顆粒細胞の生存維持に高カリウム刺激を必要とする分散培養とは異なり、より生理的な条件で細胞移動、神経突起の伸展、特異的遺伝子の発現などの過程を観察することができる。 また、この培養系を応用して苔状線維との共培養によるシナプス形成を観察することも可能である。 さらに、この初代培養細胞へのリポフェクション法を用いた遺伝子導入を体験してもらう予定である。
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