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大学共同利用機関法人 自然科学研究機構

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大学共同利用機関として

概説

 生理学研究所は大学共同利用機関として、大型設備を含む最先端機器の共同利用や先導的共同研究の場を全国の大学および研究機関の研究者に提供するとともに、各研究室の専門性やノウハウを活かして最先端の共同利用・共同研究を推進することを最重要ミッションの一つと位置づけています。現在、一般共同研究、計画共同研究(研究動向を踏まえて生理研がテーマを設定する)、研究会、国際研究集会および生体機能イメージング共同利用実験を実施しています。加えて、2020年度に改修・増築を経て高度化した動物資源共同利用研究センターの本格的な運用が開始されたことに伴い、2022年度より同センターにおいても計画共同研究を実施することとなりました。また、特別プロジェクトとして、震災等の被害により研究活動に支障が生じている研究者への支援を適宜行いました。毎年多くの共同研究が行われ、着実な成果を挙げており、近年は、機器利用のリモート化や研究会のハイブリッド開催などを取り入れ、来所とオンラインそれぞれの利点を生かした共同利用研究の実施へと発展しています。

共同利用研究に供されている大型機器

磁気共鳴断層画像装置(MRI)

磁気共鳴断層画像装置(MRI)

水素原子などにおける核磁気共鳴現象を利用することにより、脳構造の詳細な画像化とともに、脳血流計測を介して脳の機能局在をも画像化することのできる装置。2014年度にヒト用7テスラMRI装置が導入され、2015年度に稼働を開始しました。2023年度には強力な傾斜磁場を有する3テスラMRI装置を導入し、2025年度より共同利用研究への供用を開始。さらに、2025年度には11.7テスラ前臨床MRI装置を導入しました。 【主な設備】3テスラ磁気共鳴装置(Magnetom Cima.X 1台、シーメンス社製)、視聴覚刺激提示装置、画像解析システム。7テスラ磁気共鳴装置(Magnetom 7T、シーメンス社製)。11.7テスラ前臨床磁気共鳴装置(ブルカー社製、2027年度より共同利用研究に供する予定)。

低温電子顕微鏡

低温電子顕微鏡

低温電子顕微鏡は、無染色の氷包埋生物試料を高分解能で観察することが可能です。装置には凍結試料を液体窒素温度で観察できる低温試料ホルダーに加え、無染色試料を可視化する位相板システム、ノイズ源となる非弾性散乱電子を除去するエネルギーフィルター、電子直接検出カメラが搭載されています。200 nmまでの厚い凍結生物試料を高分解能・高コントラストで観察でき、タンパク質、ウイルス、バクテリア、培養細胞、組織切片などの生物試料を生(なま)に近い状態で構造解析することができます。

連続ブロック表面走査型電子顕微鏡(SBF-SEM)

連続ブロック表面走査型電子顕微鏡(SBF-SEM)

連続ブロック表面走査型電子顕微鏡(SBF-SEM)は、2012年度に導入された三次元ナノイメージング装置です。現在、高解像度型と広視野型の2機種が稼働しています。SBF-SEMは、樹脂包埋された試料をダイヤモンドナイフで薄く削りながら、そのブロック表面に現れる構造を走査型電子顕微鏡(SEM)により連続的に記録し、試料の三次元構造を再構築します。脳組織のような比較的大きな試料の三次元構造を、数ナノメートルの解像度で可視化することが可能です。老朽化に備え、2021年度末に後継機が1台導入されました。

多光子励起顕微鏡

多光子励起顕微鏡

多光子励起法は、対物レンズの焦点面に超短パルスフェムト秒レーザーを集光させた際に生じる非線形光学現象を利用しています。これにより、組織深部における微小領域(焦点面)の蛍光分子のみを局所的に励起できるため、極めて空間解像度の高い蛍光像が得られます。広く利用されている1光子励起法と比較して長波長の励起光を用いることから、光散乱の影響を受けにくく、組織深部への到達性と低侵襲性に優れる点が大きな特徴です。現在、正立型2光子顕微鏡を用いて、生体内(in vivo)における神経細胞やグリア細胞の活動・動態観察、および各種光感受性物質の活性化制御が行われているほか、2光子蛍光寿命イメージング顕微鏡(2pFLIM)を用いたFRETイメージングなどにも応用されています。