ご挨拶
痛みや痒みといった感覚は、身体への危機や異常を感知し、回避させることで生存可能性を高めるための生体警告系として重要、かつ最も古典的な感覚の一つですが、それらが強く、また長引けば、その感覚自体が心身に悪影響を及ぼし、人や動物は多大な努力を払ってでもその辛さから逃れようと行動します。人類は古来よりこれらの感覚を和らげるための方法を探索し続け、その克服への希望こそが現代の医学・薬学の礎を築く大きな原動力になってきました。痛みや痒みの克服は、まさに人類の長年の悲願であり、これまで、それらの発生・伝達・認識・制御機構が詳細に明らかにされ、多くの治療薬や治療法も開発されてきました。しかし、これだけ多くの研究者が悠久の時間と労力をかけて取り組んできたにもかかわらず、未だ十分にコントロールできない場合も多くあり、痛みや痒みで夜も眠れず、困り果て日常生活に支障を来している患者が実際に数多くおられます。
本痛みの研究会は、脈々と続く痛み研究を継承し、さらに発展させるため、国内外で活躍する第一線の痛み研究者が集まって様々な角度からディープな議論を交わすことができる非常に貴重な機会となっています。残念ながら、ここ最近は、新型コロナ感染症のためオンライン開催となっていましたが、今年度は久々にもう一度岡崎の地に集まり、以前にも増して活発な議論ができるよう実地開催(ハイブリッド開催)を考えています。コロナ第8波の到来も予測され、やむを得ずオンライン開催に変更になる可能性もありますが、痛み研究のアクティビティをさらに上げるため、皆様と活発な議論を交わしたいと思います。
特に若手研究者や学生の方々も積極的にご参加・ご発表頂き、最先端の痛み研究とその議論に混じるとともに、今後の研究方針の策定や共同研究などにお役立て頂ければ幸いです。
代表者;中川 貴之(京都大学)
世話人;富永 真琴(生理学研究所/生命創成探究センター)
特別講演
蜂須賀 淳一 先生(Institute of Neuroscience and Psychology, University of Glasgow)
「脊髄後角1層プロジェクションニューロンの多様性」
金子 周司 先生(京都大学大学院薬学研究科生体機能解析学分野)
「臨床診療記録から創薬標的を見出す新手法」
シンポジウム
「痛みに関連する神経ネットワークの変調」
「末梢神経系の機能異常と痛み」
日時
開催日;2023年1月19日(木)-20日(金)
場所
自然科学研究機構 岡崎カンファレンスセンター; オンラインとのハイブリッド開催
COVID19の感染状況により、直前で完全オンライン開催に変更する可能性があります。
参加・演題募集
演題登録締切:2022年12月16日(金) →締切りました
抄録提出締切;2023年1月5日(木)
参加登録締切:2023年1月5日(木) →締切りました
その他
- 発表形式は口演のみを予定しています。
- 参加費は無料です。
- 事前登録されていない方はご参加いただけません。締切り後の問い合わせには対応いたしかねます。
- 当日参加の受付はいたしません。
- 懇親会は行いません。
お知らせ
- 2023年1月13日
- 抄録集及び当日の案内メールを送信しました。事務局からのメールをお受け取りでない方はお問い合わせください。
- 2023年01月12日
- ”健康状態チェック表”を更新しました。現地参加の方は当日プリントアウトしてお持ちください。
- 2022年12月28日
- プログラムを掲載しました。
- 2022年11月07日
- サイトをオープンしました。演題・参加登録を開始します。