生理学実験技術データベース
Experimental Techniques for Physiological Sciences
G3-10
Last update: 2010-03-31
刺激用パルス発生回路
The pulse generator for the stimulation
用途
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- 簡易スティミュレーター等への外部トリガとして
- インターバルパルス、特定時間幅パルス、ランダムパルスなどの出力
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特徴
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- 3つのTimer(100ms,10ms,3ms)を使用し、正確なパルスタイミングを得ている。
- PICのプログラム変更により、様々なタイミングのパルスが出力可能。
- プッシュスイッチにより、設定値や機能などの選択が可能。
- 駆動電源としてACアダプタと乾電池で駆動可能。
- コンパクトであり、乾電池や海外仕様のACアダプタを用いれば海外での使用も可能。
- パルス電圧を駆動電源電圧範囲内で変更可能。
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使用上の注意
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この回路ではPICの持つ、3つのTimerを利用し、回路上で必要な様々な設定時間を作り出している。しかし、Timerには必ず誤差を含むため、使用目的に合わせてTimerの誤差について検証する必要がある。また、1回の実行時間が長い場合には、誤差は累積されていくので注意が必要である。
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使用法
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- 刺激用パルス発生の操作例 (Sampleプログラム)
操作例には、回路の基本操作、連続パルス発生、単発パルス発生を説明してある。
尚、Sampleプログラムには、動作確認用等の実行に不要なステートメントが
コメント行として残してあるので、注意する必要がある。
- PICプログラムの変更、開発について当研究室での開発には製品版のCCS Cコンパイラ(CCS社)を使用している。フリー版や評価版のCコンパイラにもPICC Lite(HI-TECH)や統合環境を持つmikroC(mikroElektronika)など、実用的なものもある。しかし、コンパイラ毎に関数などの仕様が異なり、対応しているPICや仕様に制限があるため、コンパイラの選択には注意が必要である。
従って、Sampleプログラムと異なるコンパイラを使用する場合は、サンプルソースをそのまま使えないと思われるので、同様の機能を実現するためには、関数を作るなどの工夫が必要である。LED表示及びパルス出力において、回路上論理反転しているので、出力ポートの操作(ON,OFF)には注意が必要である。
- 回路製作について製作例の基板には、実験・評価用のPICマイコンボード(Sunhayato、MB-P01)を利用して製作している。この基板を使うことでPIC周り及び電源回路の配線を簡略化している。製作例の回路図では、1つのパルス出力端子のみが電圧調整可能となっているが、PICポートの許す範囲で必要な数のパルス出力端子を増設・改良すると良い。また、可変抵抗器も目的に合ったものを選択すると良い。
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作成図面
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- タイムチャート図 _PDF_28KByte
- 回路図 _PDF_78KByte
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コスト・部品
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製作コスト 3,700円程度、部品リスト
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参考資料
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- 刺激パルス発生回路の製作と新たな試み、伊藤昭光、生理学技術研究会報告、第29号
- C言語によるPICプログラミング入門、後閑哲也、技術評論社
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